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40mmと60mmがカギ

 基礎の鉄筋に対するかぶり厚に関する基準は、建築基準法施行令第79条で示されている。その内容は次の通りだ。

 「鉄筋に対するコンクリートのかぶり厚さは、耐力壁以外の壁または床にあっては2cm(20mm)以上、耐力壁、柱または、はりにあっては3cm(30mm)以上、直接土に接する壁、柱、床もしくは、はりまたは布基礎の立ち上がり部分にあっては4cm(40mm)以上、基礎(布基礎の立ち上がり部分を除く)にあっては捨コンクリートの部分を除いて6cm(60mm)以上としなければならない」

 基礎の関連を整理すると、こう解釈できる。基礎の立ち上がり部分では、かぶり厚は40mm以上。立ち上がり部分を除く箇所では、捨てコンクリート部分を除いて60mm以上。その他の部分(スリーブ管まわりなど)では30mm以上となる。

 この施行令で示された数字は、鉄筋コンクリート部材で最も外側にある鉄筋のかぶり厚で、「法令上の厚さ」として取り扱われている。つまり、いかなる場合でも下回ってはいけない最小の数字と考えるのが妥当だ。満たしていない場合は建築基準法違反となり得る。重要な数字として40mmと60mmの値は覚えておきたい。

ここが大事! 厚さをイメージしながら確認

 かぶり厚の不備を防ぐためには、どの部分でどの程度の厚さが必要になるかをイメージできるようにしておきたい〔図1〕。また、治具を使っている場合は、正しく使われているかの確認も欠かせない〔写真6〕。基礎スラブで不備があった場合、是正が困難だ。スラブ筋下の厚さを確保するために、80mmといった余裕を持った治具を使用したり、不陸による不備が生じないような工夫をしたりといった配慮も必要だ〔写真7〕。

〔図1〕基礎の鉄筋のコンクリートかぶり厚は断面図で見るとイメージがわき、理解しやすい。スラブ筋下は60mm以上、基礎の立ち上がりは40mm以上と覚えておこう
〔図1〕基礎の鉄筋のコンクリートかぶり厚は断面図で見るとイメージがわき、理解しやすい。スラブ筋下は60mm以上、基礎の立ち上がりは40mm以上と覚えておこう
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〔写真6〕治具が正しく使われているかを確認。基礎の立ち上がり部では、鉄筋が中央にあり、左右それぞれでかぶり厚を確保できているかを見る(写真:カノム)
〔写真6〕治具が正しく使われているかを確認。基礎の立ち上がり部では、鉄筋が中央にあり、左右それぞれでかぶり厚を確保できているかを見る(写真:カノム)
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〔写真7〕スラブ筋下のかぶり厚は、左の写真のように、スペーサーを80mmにするなど余裕を持ちたい。右の写真は、不陸による不備を防ぐために、スラブ下もコンクリートにした例(写真:カノム)
〔写真7〕スラブ筋下のかぶり厚は、左の写真のように、スペーサーを80mmにするなど余裕を持ちたい。右の写真は、不陸による不備を防ぐために、スラブ下もコンクリートにした例(写真:カノム)
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