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 有機EL照明は薄く、軽く、自然光に近いスペクトルを持ち、演色性が高い。こうした特徴を生かして、BtoBやBtoCの市場へ浸透させようと、たくさんの企業や技術者、研究者が努力を重ねてきた。LED照明と比較される中で、互いの特徴をそれぞれの分野で生かしつつ共存の道を模索してきた。

 しかし、有機EL照明は、いまだ本格的な普及には至っていない。世に出てから15年以上の歴史を持つ照明だが、市場拡大では苦戦が続いている。3~4年前には見切りをつけ、事業から撤退する企業も相次いだ。有機EL照明の市場は、いつ立ち上がるのだろうか?

 閉塞感に覆われてきた有機EL照明業界だったが、ここに来て変化の兆しが見えてきた。戦略を再構築し、普及拡大に再挑戦する新たな動きが出てきている。有機EL照明大手のルミオテックを買収した製造装置メーカーのブイ・テクノロジー、韓国LG化学(LG Chem)の事業を継承した世界的な液晶/有機ELパネルメーカーの韓国LGディスプレー(LG Display)、新工場に投資したコニカミノルタと車載用の曲がる有機EL照明を開発したパイオニアが組んだコニカミノルタパイオニアOLED、オランダ・フィリップスライティングのOLED事業を買い取った米OLEDWorks LLCなどだ。

 果たして、有機EL照明市場は離陸するのか。本稿では、有機EL照明の歴史をひもとくことで、“生みの苦しみ”が続いてきた要因を浮き彫りにしつつ、普及の条件を探っていく。