米デュポン(DuPont)は、樹脂化で軽くした蛇腹付きのターボダクトを開発した(図1)。ターボダクトは自動車のエンジンの周辺部品。過給機で圧縮した空気(吸気)を、エンジンに送り込むための配管だ。蛇腹を設けたため、取り付けの自由度が高まる。2本の曲げた鋼管の間をゴム製蛇腹でつないだ従来のターボダクトを、蛇腹を含めて樹脂を使って一体成形した(図2)。鋼とゴムに比べて比重が小さい樹脂に変えたことで、2~4割の軽量化を実現する。

図1 軽量化した蛇腹付きターボダクト(右)
図1 軽量化した蛇腹付きターボダクト(右)
鋼管とゴム製蛇腹で出来ていた従来のターボダクトを樹脂に切り替えて2~4割軽くした。加えて、一体成形にしてコストを従来の8割程度に抑えた。左は、蛇腹の代わりに樹脂製部品をインサート成形したターボダクト。
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 一体成形で部品点数を減らしたことで、コストも20%程度低くなる。既にドイツの自動車メーカーでは使用実績があり、日本の自動車メーカーでは2019年に実用化する計画があるという。

図2 可動部となる蛇腹
図2 可動部となる蛇腹
管となるターボダクト本体と一体で成形している。
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