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 掘削しながらコンクリート製の躯体(くたい)を地下に沈下させていくニューマチックケーソン工法は、橋脚の基礎やシールドトンネルのたて坑の構築工事でよく採用される。同工法で要となるのが、躯体の下部に設けた高さ2.5mほどの作業室だ。掘削機が稼働する空間となる。

ニューマチックケーソン工法のイメージ。構造物の下面に高圧の作業室を設けて掘削する(資料:オリエンタル白石)
ニューマチックケーソン工法のイメージ。構造物の下面に高圧の作業室を設けて掘削する(資料:オリエンタル白石)
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 掘削のためには地下水を排除して、作業室内を圧縮空気で満たし続ける必要がある。高圧になるので潜函(せんかん)病になりやすく、生身の人間が動ける時間はわずかしかないのが難点だった。そのため、遠隔操縦の技術開発がいち早く進んだ。

 オリエンタル白石は遠隔操縦よりも一歩進んだ「自動化」の技術開発に取り組んでいる。千葉⼯業⼤学やシステム計画研究所(東京・渋⾕)と共同で開発を進めてきた。

京都府が発注した「桂川右岸流域下水道洛西浄化センター建設工事(呑龍ポンプ場土木)」で自動化を検証とした。高さ42.7mの駆体をニューマチックケーソン工法で埋設する工事だ。左が自動化した掘削機のカメラの画像。右が作業室内を3次元表示したシステム画面。掘削機が水色で、掘削面をメッシュで表している。赤や緑、青の四角は、掘削した土の仮置き場などを示す(資料:オリエンタル白石)
京都府が発注した「桂川右岸流域下水道洛西浄化センター建設工事(呑龍ポンプ場土木)」で自動化を検証とした。高さ42.7mの駆体をニューマチックケーソン工法で埋設する工事だ。左が自動化した掘削機のカメラの画像。右が作業室内を3次元表示したシステム画面。掘削機が水色で、掘削面をメッシュで表している。赤や緑、青の四角は、掘削した土の仮置き場などを示す(資料:オリエンタル白石)
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 掘削機は、作業室の天井に敷いたレールに沿って移動し、地盤の掘削、土砂運搬、搬出かごへの積み込み、構造物の沈下の4つの工程を繰り返す。そのうち、土砂運搬の自動化を実現した。6台の掘削機を同時に動かして、互いに衝突しないことを確かめた。

 一般的な遠隔操縦の掘削機に各種センサーを取り付け、リアルタイムに挙動を把握する。ただ、地下にはGNSS(衛星測位システム)の電波が届かないので、位置情報を取得できない。そこで走行距離計と、旋回角度の計測機を搭載。移動距離や角度から自機の位置を特定する。ブームやバケットの動きも計測してパソコン上で3次元化する。

 掘削機の周囲の状況把握には、レーザー光の照射で地形や構造物を3次元の点群として取得する「LiDAR(ライダー)」を用いた。掘削機のブーム前方に取り付け、計測した地盤形状を定期的に地上のパソコンに伝送する。

計測した各種データを基にパソコン上で構築した掘削地盤と掘削機の3次元モデル(資料:オリエンタル白石)
計測した各種データを基にパソコン上で構築した掘削地盤と掘削機の3次元モデル(資料:オリエンタル白石)
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自動化した掘削機(写真:オリエンタル白石)
自動化した掘削機(写真:オリエンタル白石)
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