PR

 IoT/AIなどの技術により、企業のビジネスには破壊的なイノベーションがもたらされつつある。今後は日本においても、デジタルトランスフォーメーションへの挑戦が強く求められる。こうしたなか、日立でも様々なお客様企業と共に変革を目指す取り組みを展開している。

 例えば第一生命様では、生活習慣病などの持病がある人でも加入できる保険商品の開発を検討していた。そこで、当社の機械学習技術などを用いた医療ビッグデータ分析を実施。ここで把握されたリスクに基づき、保険引き受け基準の緩和を行うことで、新たな保険契約を獲得することに成功している。今後は加入前後の健康状態の推移や生活習慣の変化からも分析を行い、より適切な保険引き受けの実現を目指す予定だ。

 また、プロ野球球団の東京ヤクルトスワローズ様とは、個々の顧客接点ごとに管理されていた顧客データの横断的な分析を実施した。一人ひとりの顧客に対して適切なプロモーションを行うことで、ロイヤルカスタマーに向けた優遇施策やファン層の拡大を進めていくのが狙いだ。ここでは統一コンセプトでのマーケティング活動を展開し、チケットの売り上げを前年より大幅に増やすことに成功。これと同様の取り組みを、ほかのスポーツや演劇などの分野にも広げていきたい。

 公共交通分野での取り組みとしては、東急電鉄様と協創した情報提供サービス「駅視-vision(エキシビジョン)*」が挙げられる。ひとたび自然災害や交通障害などが発生すると、駅構内は多くの人で混雑することになる。しかし、事前にその状況を知ることができれば、外出を少し待つなどの対策を取ることができる。このサービスでは、スマートフォンアプリに駅構内の様子を映像で配信。駅に居る人の姿は画像解析技術を用いてアイコン化して表示するため、プライバシーも守られる。その利便性も高く評価されており、既に約50万件のダウンロードを達成している。

社内業務の効率化・高度化にも先端AI技術を積極的に活用

 日立社内においても、デジタル技術を業務に活用する様々な取り組みを進めている。その一例が、お客様窓口における問い合わせ対応だ。

 日立では様々なハードウエア/ソフトウエアを販売しているため、製品に関するお問い合わせも毎日数多くいただいている。オペレーターが適切な回答を即座に行えるよう、コールセンターのシステムには、これまでの応対履歴も蓄積されている。しかし、同じ内容であっても、お客様ごとに言い回しなどが異なるため、単純なキーワード検索ではうまくヒットしない場合がある。また、専門的な内容については製品・サービスのベテラン担当者が応対を引き継ぐが、こうした高度な案件が集中すると対応に時間がかかってしまう点も課題であった。

 そこで取り組んだのが、自然言語処理AI技術の活用だ。言い回しやキーワードの違いをAIで吸収し、問い合わせ履歴の分類・検索を自動的に実施。お客様から聞かれた内容をAIが抽出・カテゴライズし、類似する問い合わせとその回答をレコメンドする環境を構築した。その結果、約80%の正答率を達成。経験の少ないオペレーターでも品質の高い応対ができるようになったほか、問い合わせのなかに含まれるお客様ニーズを素早く把握することも可能になった。こうした悩みは、おそらくほかの製造業や流通業などでも共通のはず。今後は社内実践で培った成果を、そうした企業の課題解決にも生かしていきたい。

 今回取り上げた事例は、いずれもITの力で新たな競争力を創り上げる取り組みといえる。従来の産業分野においても、イノベーションによって、新たな成長のチャンスをつかむことができるのではないか。

幅広い領域のAI技術を開発 協創を軸に新たな価値創出を推進

 ここで日立のAIテクノロジーについても触れておきたい。まず、一口にAIといっても、そのなかには「画像・音声認識」「予測・判断支援」「計画立案・最適化」「対話・検索・自動応答」など、様々なカテゴリーがある。AIによる課題解決に取り組む際には、それぞれの内容にマッチした技術を選んで利用することが重要だ。

 例えば、予測・判断支援のAIである「Hitachi AI Technology/H」を、売り上げ向上施策のための購買分析に適用したケースを見てみよう。コンビニやスーパーなどの実店舗では、レジ横のちょっとしたスペースにも商品が陳列されている。しかし、ネット店舗では、こうした「ついで買い」を誘う工夫が十分に為されていないことが多い。そこで、ある小売業では、ネットスーパーのアクセスログ解析にHitachi AI Technology/Hを活用。顧客属性や購買行動の分析結果から仮説を導き出し、今までは気付かなかった新たな購買パターンを発見した。これを基にバナーの出し分けなどを行うことで、売り上げ、粗利とも、対前年比で4~5%の向上を実現している。

 また、ある製鉄業では、これまで熟練担当者が行っていた生産計画業務に日立の計画立案・最適化AI「Hitachi AI Technology/MLCP」を適用し、人の計画業務ノウハウをAIで再現した。その結果、人間とほぼ同精度の計画を組むことに成功。しかも、全体の25%は熟練者よりも高効率な計画であった。これにより、業務の属人性を解消し、熟練者の時間をより創造的な仕事に振り向けられるようになった。

 このように、AIは今後も様々な産業分野で価値創出を担うことになる。日立でもお客様企業との協創を軸に据え、デジタルトランスフォーメーションの実現に向けた取り組みをご支援していきたい。