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月間平均残業は約30時間

 システム開発プロジェクトが難航したり、システム障害が発生したりして、夜を徹してリカバリー業務に追われる。こんな経験をしたシステム担当者は少なくないだろう。

「ここ1年の平均残業時間(1カ月平均)はどれぐらいですか」に対する回答
月間「100時間」以上は3%にとどまる
「ここ1年の平均残業時間(1カ月平均)はどれぐらいですか」に対する回答
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 IT職場は3K(きつい・厳しい・帰れない)と指摘されることも少なくないが、どれくらい深刻なのだろうか。その実態を探るため、「ここ1年の平均残業時間(1カ月平均)はどれぐらいか」と質問した。

 全回答者の平均残業時間は月29.5時間だった。営業日を20日とすると、1日平均1.5時間。この結果だけを見ると、「帰れない」と指摘されるほど、残業時間は多くないことが分かる。今回の調査は、現場で働く担当者の感覚で直接答えてもらっており、現実に近い残業時間と想像できる。

 グラフで示した通り、1カ月当たりの残業時間が「40時間未満」の回答者が約7割を占めた。最も回答比率が多かったのは、「20~30時間未満」(20%)である。それに「10~20時間未満」と「30~40時間未満」が16%で続く。一方、「100時間以上」の残業を強いられている回答者は3%である。

 ユーザー企業とITベンダーの立場別で見てみると、ITベンダーに所属する回答者の方が、ユーザー企業の回答者よりも忙しいようである。ユーザー企業の回答者の平均残業時間は26時間だったのに対し、ITベンダーは34時間。約8時間の開きがあった。

 規模別で見ると、最も残業時間が長いのは従業員数5000人以上のITベンダーで平均36.5時間。最も短かったのは100~299人のユーザー企業のシステム部門で平均22.0時間だった。

 最近、職場環境の改善に乗り出す企業が増えている。その成果は出ているのかどうか。回答者の自由意見を見ると、ケースバイケースのようだ。

 中堅ベンダーの主任は、「昔のように『残業、残業』という雰囲気はなくなった。働きやすくはなっている」と言う。一方、「作業工数の見積もりが甘くリスク管理も徹底できていないため、長時間残業や休日出勤が常態化している」(中小ベンダーの主任)との声もある。

 システム開発や運用・保守といった業務の特質上、プロジェクトや業務の状況によって、突発的に長時間残業が発生してしまうのは仕方がない。ただし、それが根付いたり、サービス残業が横行したりすると、ブラック企業やブラック業界といった負のレッテルを貼られてしまう。職場環境の改善に終わりはない。