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 ダイキン工業が自慢のひとづくりに危機感を持ち始めた。AI(人工知能)やIoT(インターネット・オブ・シングズ)を理解し、使いこなせる人材が不足しているのだ。井上礼之会長は2018年4月入社の新人100人を社内大学「ダイキン情報技術大学」に通わせる行動に出た。その真意を聞いた。(聞き手は川又 英紀=日経 xTECH)


AI(人工知能)やIoT(インターネット・オブ・シングズ)を使いこなせる人材の育成に大きく舵(かじ)を切りましたね。

 はい。当社は製造業ですから、エンジニアはたくさんいます。でも情報系の技術者は少ないんです。ダイキン工業単独の従業員は約7000人ですが、そのうち情報系の技術者は100人くらいしかいません。この数を急ピッチで増やさなければいけない。情報系の技術力でいえば、当社は競合に比べて一番遅れている会社だと思っています。

ダイキン工業の井上礼之会長
ダイキン工業の井上礼之会長
(撮影:山本 尚侍)
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 当社は生産技術や業務改善は得意ですし、売り上げの90%以上を占める空調事業の製品力には自信があります。でもこの先はどうなるか分かりません。

 1つ言えるのは、AIやIoTを利用して我々の強みをもっと伸ばしていかなければ、これからのグローバル競争には勝ち残れないということです。だからAIやIoTといった最新の情報技術を理解して、さまざまな領域で使いこなせる人材を育てると決めました。

AIやIoTを学ぶため、本格的な社内大学を設立したのには驚きました。

 当社の研究開発拠点であるテクノロジー・イノベーションセンター内に、2017年12月に「ダイキン情報技術大学」を開講しました。この大学は情報系の技術を学ぶ場と位置付けています。まずは既存社員の教育を先行して始めました。