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2030年の市場規模は230兆円に迫る

 以上のような四つの機能のうち、一つ目の「モビリティーサービスプロバイダー」以外の三つの機能は、いずれも既存の部品メーカーにとっても新たな事業機会となり得る領域であり、その成長余地は大きなものとなる。ここで、このような自動車部品(モビリティーサプライヤー)産業の成長ポテンシャルを定量化した(図4)。

図4 自動車部品市場の将来規模予測
図4 自動車部品市場の将来規模予測
グローバルな自動車部品市場全体では年率2%超の成長を見せ、2030年には230兆円規模まで拡大する。一方で、国内における自動車部品市場規模は微増となり2030年でも20兆円弱にとどまる。エンジン周辺機器は電動化の影響で2030年には、2016年比で10%程度の減少となる。富士経済や日本自動車部品工業会などの各種資料を基にADLが作成。
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 自動車部品産業の現状の市場規模は、グローバルで160兆円強となっている。同時期のグローバル市場規模が40兆円強と言われている半導体市場の4倍にもなる。これが、完成車市場の緩やかな拡大に加え、前述のような新たな付加価値の獲得により、2030年には230兆円に近い規模にまで拡大が見込まれる。

 一方、国内に限定すると、現在の19兆円弱の市場規模が2025年ごろまでは微増傾向で20兆円近くまで拡大するものの、2025年以降は電動車両の本格普及や日本国内における完成車生産台数の縮小に伴い、横ばいから微減に転じることが予想されている。

 特にパワートレーンの電動化により、それに関連する既存部品に関しては、現状の市場規模が2030年までに1割程度減少することが見込まれる。ただし、既にグローバル展開が進んでいる日系部品メーカーにとっては、あくまで国内市場のみならずグローバル市場全体が対象市場である。その意味でも、グローバル展開のさらなる加速が、今後の成長を実現する上では不可欠である。