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付加価値を高める有用な切り口

 例えば、電動化の主要構成部品である電池セルでは、有力なプレーヤーは液系リチウムイオン電池(LiB)の材料革新が一巡し、生産投資の側面が強まりつつあることを捉えてシステム化の重要度を高めている。次世代の全固体電池セルの開発を進め、コンピタンスを強化しつつ、既存の液系セルの特性を踏まえた最適なBMS(バッテリー・マネジメント・システム)や放熱システムを統合したシステム化も進んでいる。

 また、車載用の表示デバイスも、メーター類やカー・ナビゲーション・システム、ヘッド・アップ・ディスプレー(HUD)の個別機能を向上させる開発から、各種表示系やコンソールパネルを統合制御した「デジタルコックピットシステム化」が進む。快適性をつかさどるエアコンでは静音、小型、省エネといった製品単体の機能の向上から、運転者の状態に合わせた最適な空調システムへの進化や、映像コンテンツと連動した風量・香り、温調コントロールシステム化、及び新たな体験価値の提供に向けたソリューション提案が活発になりつつある。

 以上のように、システム化やソリューション提案は、付加価値を向上させる有用な切り口となる。特に電機・電子/機構部品のように部品単体での差異化が難しく、周辺部品との接合界面が多い部品で重要となる。しかし、システム化・ソリューション化を掲げるプレーヤーの中には、その実現に苦戦するケースが多い。事業展開に向けては、いくつかの押さえるべきポイントが存在する。