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 日経BP 総合研究所 社会インフララボは、林野庁の2019年度補助事業において「CLT を含む低層非住宅と中大規模木造建築物の設計・施工者育成推進のための提案」検討委員会を組織し、木造建築に関心のある実務者に向けて情報を発信している。検討委員の1人である安井昇氏に、木造建築の防耐火と維持管理について聞いた。

桜設計集団代表、早稲田大学招聘研究員、NPO法人team Timberize副理事長の安井昇氏(写真:浅田 美浩)
桜設計集団代表、早稲田大学招聘研究員、NPO法人team Timberize副理事長の安井昇氏(写真:浅田 美浩)

小原隆(日経BP 総合研究所 上席研究員):木造建築に関する最近の取り組みをお聞かせください。

安井昇(桜設計集団代表、早稲田大学招聘研究員、NPO法人team Timberize副理事長):近年、秋田県、愛媛県、京都府などにおいて、設計者向けの木造建築についての解説書やパンフレットづくりに関わっています。

 建築主がプロジェクトを依頼する際、まず設計者が入り口となります。設計者が木造に詳しくなかったり、面倒くさいと思ったりしているのであれば、木造が選択されることはありません。中大規模木造を普及させるためには、設計者に鉄骨(S)造や鉄筋コンクリート(RC)造と合わせて木造も選択肢に加えてもらう必要があります。そのための解説書やパンフレットです。

小原:防耐火の考え方について設計者にアドバイスを。

安井:木造建築は、現時点では「耐火建築物」「準耐火建築物(1時間)」「準耐火建築物(45分)」「その他建築物(防火壁)」に分けられます。国内で建てられる木造建築物の防耐火性能については、この4つなのです。設計者がこれらについて理解していれば、木造建築に取り組むことは困難ではありません。

 防耐火の法令はとても複雑で読み解くのが難しいと言われています。法令集や告示をじっくり読み込んで理解している人であれば、どのような防耐火設計をすべきか分かりますが、普通の設計者だとハードルが高い面があります。

 法令による規定や制限が何のためにあるのかを理解することが大切です。何のために内装制限があるのか、何のために耐火建築物にしなければならないのか──。こうした「何のために」が分かってくると、より理解が進むと思います。

 私が関わった「京都の木で木造建築物を建てるための・・・ニホヘト」(2020年2月発行、京都府木材組合連合会)では、「耐火建築物」「準耐火建築物(1時間)」「準耐火建築物(45分)」「その他建築物(防火壁)」の別に、最近の中大規模木造の代表的な4つの事例を取り上げ、どのような防耐火設計が行われたのかを解説しています。参考になるのではないでしょうか。

京都府木材組合連合会が2020年2月に発行した「京都の木で木造建築物を建てるための・・・ニホヘト」(資料;京都府木材組合連合会)
京都府木材組合連合会が2020年2月に発行した「京都の木で木造建築物を建てるための・・・ニホヘト」(資料;京都府木材組合連合会)
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