クルマや鉄道、バスなどあらゆるモビリティーを連携して移動の利便性を高めるサービス「MaaS(マーズ、Mobility as a Service)」(関連記事)。自動車メーカーは、MaaSに対する備えを避けて通れない。その普及は、自家用車(マイカー)を売って稼ぐ主力商売が瓦解することを意味するからだ。

 MaaS運営者で有名なフィンランド企業、MaaSグローバル。2017年に発表したサービス利用者に対する調査結果は衝撃的だ。MaaSの利用前にマイカーによる移動比率が4割だったところ、利用後になんと2割と半減した。

 トヨタ自動車社長の豊田章男氏は、「自動車業界は100年に一度の大変革の時代に入った。『生きるか死ぬか』の戦いが始まっている」と危機感を露わにする。自動車メーカーはMaaS時代にどう備えるのか。最新動向を解説する。