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 周囲にきちんと評価されるSEになるべく、スーツやバッグ、靴などの選び方について紹介してきました。今回はスーツスタイルの仕上げとして、ネクタイの選び方を解説します。

 みなさんは普段、どのような基準でネクタイを選んでいますか。スーツと同様に「何となく」ではありませんか。ネクタイはスーツスタイルの印象を左右する重要なアイテムです。「何となく」選んではとても損します。

 シチュエーションに合ったネクタイを選べば、相手に自分が望む印象を抱いてもらえるようになります。ネクタイの色が与える効果を知り、場面によって使い分けることで、「できるSE」と周りからも評価されるようになるでしょう。

色は相手の感情を揺さぶる

 スーツの色を選ぶ際にも少し触れましたが、目に入る色によって、人間はその捉え方を大きく変えます。下の図を見てください。

どちらが心に響きますか
どちらが心に響きますか
色によって相手に与える印象が大きく変わります
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 赤い人が赤い文字で、青い人が青い文字で励ましています。どちらの色のほうが、あなたの心に火が付くでしょうか。「赤のほうが燃える」。そう思った人が多いのではないでしょうか。同じセリフを言っているにもかかわらず、です。

 これが色による捉え方の違いです。普段、私たちが目にする標識や看板、建物の中の色の配置など、実は伝えたい内容によって色が決められているのです。試しに企業のWebサイトを覗いてみてください。白を基調にしている企業が多くあります。これは白が誠実・潔白なイメージを与えるためです。最近では黒を基調にしている企業も見かけます。これは黒が厳格さや高級感を与えるためです。

 このような色による相手に与える印象の違いは、ネクタイでは非常に重要になります。人は話すときに相手の顔を見ます。ネクタイは顔の一番近くの位置にあるため、ネクタイの色が目に入るからです。スーツの色だけでなく、どのようなネクタイを身につけているかで、相手が感じる印象が変わるのです。

 ネクタイを選ぶ時は、これを踏まえて考えます。あなたどのような状況で、どのような印象を相手に与えたいのかで、ネクタイを選びましょう。冒頭で「何となく」ネクタイを選ぶと損をすると言ったのはこのためです。

 達成したい目的によって、相手に与えたい印象は変わりませんか。顧客には誠実な印象を、プロジェクトマネジャーなど人をまとめるポジションであれば頼りになる印象を与えたいものです。

 相手にどのような印象を付けたいのか。以下ではシーンに合わせたネクタイ選びについて解説します。

誠実で真面目な印象を与える青

 青は就職活動中の学生だけでなく、社会人も頻繁に選ぶ色です。青は「誠実・真面目」という印象を与える色です。そのためビジネスシーンでは好まれます。クールな印象から「賢い」印象も与えます。頭を使って仕事をするSEにはぴったりの色です。

青いネクタイは誠実で真面目な印象を与える
青いネクタイは誠実で真面目な印象を与える
(撮影:小野さやか、以下同)
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 そういった印象を与えることもあり、取引先のお客様と打ち合わせをするときなどに身につけると、「誠実な対応をしてくれそうだ」という印象を相手に与えます。顧客と円満に話を進めたいときなどに向いています。青いネクタイをしていれば、顧客からムリな依頼をされても爽やかに断れば大丈夫です。ネクタイで誠実な印象を与えているあなたの言葉は、相手に納得のいくように聞こえると思います。