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 衛星の軌道解析システムなどをJAXAへ提供してきた実績のある富士通は、今後、衛星による地表のセンシングデータを活用した新事業に期待する。衛星に搭載した光学センサーや合成開口レーダー(SAR:Synthetic Aperture Radar)が取得する画像データを活用する。こうしたデータを扱う科学システムソリューション統括部の宇宙関連の売上高を1.5倍にすることを狙う。福井県が衛星データの活用で新事業の創出を狙う「県民衛星プロジェクト」に参加し、データの活用方法を検討している。

 同社は、小型衛星の普及によって、時間的、空間的に密な撮影が可能になるとともに、衛星画像データの価格が下がり、需要が拡大するとみる。スーパーコンピューター「京」など高速演算可能なコンピューターによる解析を強みにする。地上で得られる既存のデータと組み合わせAIで解析する。

 なお同社には、衛星画像データの活用で苦い経験がある。2012年に衛星画像と画像解析技術を利用して農業共済事業の効率化に向けたサービスの実証実験に取り組んだ。しかし、事業化には至らなかった。「衛星画像の価格が、当社のコストと実際に顧客の支払う価格が1~2桁違っていた」(同社 共創ビジネスグループ テクニカルコンピューティングソリューション事業本部 科学システムソリューション統括部 統括部長の横溝正人氏)という(図1)。

図1 富士通 テクニカルコンピューティングソリューション事業本部 科学システムソリューション統括部 統括部長の横溝正人氏(写真右)と同 科学システムソリューション統括部 シニアマネージャーの堤千明氏(写真左)
図1 富士通 テクニカルコンピューティングソリューション事業本部 科学システムソリューション統括部 統括部長の横溝正人氏(写真右)と同 科学システムソリューション統括部 シニアマネージャーの堤千明氏(写真左)

 現在は、低価格の衛星画像が入手しやすくなりつつある。今後、同一箇所を分解能1m未満で1時間に1回撮影した画像データが重宝されるようになるとみて、需要が急増したときに備えられる体制を整える。

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