USB Type-Cを利用したディスプレー出力
USB Type-Cには、Alternate Mode(Alt Mode)と呼ぶ、USB Type-CでUSB以外の信号線を流す仕様が用意されている。その仕様の中に、ディスプレー信号を流す規格が策定されている。「DP over USB-C(DisplayPort Alt Mode)」や「HDMI Alt Mode」、「Thunderbolt 3」などの規格がある。
製品化で先行しているのはDP over USB-CとThunderbolt 3だ。DP over USB-Cは、PC側、ディスプレー側とも実装例が多数ある。
Thunderbolt 3については、Thunderbolt 3の独自信号のほかに、DisplayPortの信号もそのまま流すことができる。そのためThunderbolt 3対応のPCは、DP over USB-C対応のディスプレーもそのまま使うことが可能だ。
USB 3.1に対する下位互換性を持つThunderbolt 3
Thunderbolt 3について改めてまとめておこう。Thunderbolt 3は、USB Type-Cの拡張仕様であるAlt Modeを利用したインターフェースだ。USB(USB 3.1 Gen.2)とDisplayPort 1.2の信号をそのまま流せるほか、Thunderbolt 3独自の信号を使った最大40Gビット/秒の通信が可能だ(Thunderbolt 3専用ケーブルが必要)。接続する周辺機器によって、利用する仕様が自動的に切り替わる。給電は、USB Type-C標準と同様の15ワットまで。USB PDとの併用も可能だ。
USB 3.1とDP over USB-Cの機能を兼ね、さらに高速なThunderbolt 3対応の周辺機器も接続できることから、Thunderbolt 3対応のUSB Type-Cポートを搭載するPCもある。