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ケーブルテレビ事業との高い親和性

 昨今、にわかに活況を呈してきたスマートホーム分野だが、住宅会社が取り組む場合にはいくつかのハードルがある。例えば、機器の設置やサービスの維持管理についてだ。

 IoTサービスという住宅会社がこれまで扱ってこなかった事業を展開する場合、「誰が設置するのか」「メンテナンスや故障への対応は誰がするのか」という点は、常に問題視される。自社でまかなう場合、住宅会社は従来不要であった技術や人材が新たに必要となる。こうした事情が、スマートホームの普及を遅らせてきた側面がある。

 こうしたスマートホームを巡る状況に対し、イッツコムはケーブルテレビ会社としての強みを見せる。イッツコム執行役員IoT推進プロジェクト担当の武田浩治氏は、「ケーブルテレビ会社の場合、サービスエリア内の住民サービスとして、機器設置や維持管理を通常業務に組み込むことができる」と話す。

 ケーブルテレビ会社は、機器の設置や通信ケーブルの配線工事などを行う人材と技術をすでに抱えており、故障を始めとしたトラブルにも、すぐに駆け付けるサービスが日常的な業務として維持できる。

 また、サービス維持のためには、利用者から継続的な費用の徴収が必要となる点も、従来の住宅会社による取り組みを難しくしてきた。一方、ケーブルテレビ会社の場合は、テレビやインターネットといった通常サービスに加えて、スマートホームのサービスを提供できる。

 「スマートホームサービスを始めた動機は、ケーブルテレビ利用者や沿線住民へのサービスの向上だった」と武田氏。スマートホームとケーブルテレビ事業の親和性の高さを強みに、事業を拡大してきた格好だ。

 2015年には、プラットフォーム間の連携を加速させる目的から、ニフティと東急電鉄の共同で新会社ConnectedDsign(コネクティッド・デザイン、東京・世田谷)を設立。ホームオートメーションをはじめとした個人向けや店舗、オフィス、ホテルなどの法人向けのIoTサービス用ハードウェアやソフトウェアの企画開発を行っている。

 さらに2017年7月には東急電鉄が、ぐるなび、日本マイクロソフト、パナソニックグループ、ビックカメラ、三菱地所グループ、美和ロック、 LIXILなどと共に、業界の垣根を超えた企業連合「コネクティッドホーム アライアンス」を設立。発足時の参加企業は、イッツコムを始め30社であったが、2018年9月1日時点では参加企業100社となった。各社のデバイスやサービスが連鎖的に繋がることで、より幅広い分野でのIoT活用が期待されている。