Question
N値0~1の軟弱層が深さ数十メートル分布する軟弱地盤上に、道路の建設が計画された。周辺の構造物の高さとの兼ね合いから、この軟弱地盤の上に高さ5mの盛り土の設置が必要となった。
盛り土体の沈下や円弧滑りの発生が予測されたので、安定解析を実施。許容応力度法に基づいて抑止矢板による対策工法を採用した。矢板を設置してから、盛り土の施工に取り掛かった。
ところが、盛り土の施工中に矢板が傾きだして、盛り土から軟弱地盤にかけて円弧滑りが発生した。事前の安定解析では十分に安全であったはずの矢板が、実際の工事で効かなかったのはなぜだろうか。