Question
ある道路改良工事の現場で、完成すれば高さが22mとなる盛り土のうち、17mの高さまで施工した時点で雨が降り、盛り土法面に沈下と亀裂が生じた。
この現場では、次のような雨水の排水処理を施していた。まず、盛り土法面の表面を流れ落ちる雨水は、法面の小段ごとに設けた幅30cm、深さ30cmの小段排水溝から縦排水溝に導かれていた。縦排水溝の断面は幅55cm、深さ50cmだ。
さらに、隣接する道路区間の切り土法面から流れ込む雨水も処理していた。雨水は盛り土法面の法肩に設けた幅1.5m、長さ1.5m、深さ1mの沈砂池に集められた後、縦排水溝によって流末の既設水路へと導かれていた。
このような雨水の排水処理を施していたのに、盛り土法面に沈下と亀裂が生じたのはなぜだろうか。