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 米国の若者の住宅に対する志向が変化している。「芝生を養生した緑の庭のある郊外のガレージ付き一軒家」といった典型的な住まいへの憧れは、今や昔。「ミレニアル世代」と呼ばれる20代半ばから30代の若い世代が、都市部の賃貸アパートをあえて選択しているのだ。とはいえ、そのアパートは、日本人がイメージする共同住宅と大きく異なり、非常に豪華だ。米国で徐々に増えている若者向けの新しいタイプの住まい。その背景には学生ローンの返済に今も苦しむミレニアル世代の悩みがあった。

米ジョージア州アトランタに立つ高層賃貸アパート「スカイハウス」の屋上プール。スポーツジムやパーティールームなどのアメニティーが充実しており、20~30代の若い世代に人気の共同住宅となっている(写真:カジマUSA)
米ジョージア州アトランタに立つ高層賃貸アパート「スカイハウス」の屋上プール。スポーツジムやパーティールームなどのアメニティーが充実しており、20~30代の若い世代に人気の共同住宅となっている(写真:カジマUSA)
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 26階建てビルの最上階に設けられた屋外プールの脇に立って周辺に林立する超高層ビルを眺めていると、なにやら自分が少しだけ偉い人になったような錯覚に陥る。ここは鹿島の北米現地法人カジマ・ユー・エス・エー社(以下、カジマUSA)が開発した高層賃貸アパートの屋上。普段はこの建物の住民だけが、屋外プールを使うことができる。

アトランタ北部のバックヘッドに立つスカイハウスの外観。26階建てで戸数は362戸ある(写真:カジマUSA)
アトランタ北部のバックヘッドに立つスカイハウスの外観。26階建てで戸数は362戸ある(写真:カジマUSA)
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スカイハウスの最上階の見取り図。プールサイドにはバーベキューができる炊事場も備えてある(資料:カジマUSA)
スカイハウスの最上階の見取り図。プールサイドにはバーベキューができる炊事場も備えてある(資料:カジマUSA)
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 この建物は「スカイハウス」と呼ばれる。訪れたのは米ジョージア州アトランタ北部の新興住宅街、バックヘッドに立つ物件だ。屋上にはラウンジもあり、ビリヤード台が置かれたパーティースペースや、トレーナーが定期的に訪れるスポーツジムなどの共用アメニティーが充実している。建物エントランスにはコンシェルジュも常駐する。住民は高級ホテルで暮らすような生活ができるのだ。

スカイハウス最上階のラウンジ。定期的に住民が交流できるイベントも開催しており、アパートのコミュニティー形成に一役買っている(写真:日経アーキテクチュア)
スカイハウス最上階のラウンジ。定期的に住民が交流できるイベントも開催しており、アパートのコミュニティー形成に一役買っている(写真:日経アーキテクチュア)
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スカイハウスのエントランス。カウンターにはコンシェルジュが駐在している。住民はホテルで暮らすようなサービスが受けられる(写真:日経アーキテクチュア)
スカイハウスのエントランス。カウンターにはコンシェルジュが駐在している。住民はホテルで暮らすようなサービスが受けられる(写真:日経アーキテクチュア)
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 米国の賃貸住宅は、郊外型の低層アパートが一般的だ。米国の住宅市場でスカイハウスのような共同住宅は珍しかった。カジマUSAは、11年から現在までに米国内で18棟のスカイハウスを建設。人口が増加している米国南部を中心に物件開発を進めてきた。こうした地域は「サンベルト」と呼ばれる。アトランタで開発した物件は、12年に地元紙アトランタ・ビジネス・クロニクルが選出する優良不動産の住宅部門で、最優秀賞を受賞している。

カジマUSAが開発する米国内のスカイハウスの拠点。南部のサンベルトと呼ばれる人口の増加が続く地域を中心に18棟を展開している(資料:鹿島)
カジマUSAが開発する米国内のスカイハウスの拠点。南部のサンベルトと呼ばれる人口の増加が続く地域を中心に18棟を展開している(資料:鹿島)
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