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 当初の見積もり金額は約20万円。雨戸を収納する木製の戸袋を、金属製に交換するだけの簡単な工事だった。ところが、工事途中で柱、梁、壁の蟻害や腐朽が続々と見つかった〔写真1〕。その修理にかかった費用は総額で約500万円。予想外の大規模工事に発展した。

〔写真1〕バルコニーの手すり壁も全滅
〔写真1〕バルコニーの手すり壁も全滅
写真左側の窓の戸袋を交換する工事だったが、戸袋の四周の木部から雨水が浸入。柱や梁、壁に蟻害がまん延していた。手前のバルコニーの手すり壁の下地も全滅だった(写真:フレッシュハウス)
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 これは横浜市のリフォーム工事会社、フレッシュハウス資材販売部の鈴木康裕次長が、3年前に手掛けた工事だ。東京都内の築30年の戸建て住宅の南面2階の戸袋を交換するために、戸当たりを外した瞬間、蟻害で朽ち果てた柱を発見した〔図1〕。深刻なシロアリ被害で、ほかの部位にまん延している恐れがある。

〔図1〕20万円の工事が500万円の大規模修理に
〔図1〕20万円の工事が500万円の大規模修理に
戸袋の戸当たりを剥がした時に、柱の蟻害を発見した。当初の見積もりでは20万円の工事だったが、全ての蟻害を修理した結果、工事費の総額が500万円に上る大規模修理になった(資料:取材を基に日経ホームビルダーが作成)
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 鈴木次長は、まず居住者の意向を確かめることにした。蟻害を全て補修すると、多額の費用がかかるからだ。返ってきた答えは「この際、徹底的に直してほしい」。居住者がそう望む以上、シロアリ被害を全面補修するしかない。

 早速、浸水ルートを調査した。雨水は戸袋の鴨居、戸当たり、敷居などの木部から浸入したと判断。柱だけでなく戸袋の周囲全体に蟻害が広がっている可能性が高いとみた。実際に外壁を剥がすと、梁や外壁の下地板、隣接するバルコニー手すり壁の下地にまで蟻害が広がっていた。