
2018年の「ITセキュリティ」分野では、セキュリティの観点から危険だと判断されていても、まだ使い続けている人が多いプロトコルやソフトウエアに関する記事が、皮肉にもよく読まれた。2位の「Windows 10でNASにつながらないトラブル続出、原因はついに無効化されたプロトコル」ではファイル共有プロトコルSMBv1を、11位の「まだ4万人もいるWinnyユーザー、危険を犯して誰が使っているのか」ではファイル共有ソフトのWinnyを、16位の「Windows 10への移行タイミング、IEを使い続けるリスク」ではWebブラウザーのInternet Explorer(IE)を取り上げている。
1位の「iPhoneのパスコードを忘れた! 慌てずに済む3つの方法」と、4位の「パスワードに記号は不要、JPCERT方針転換の理由」は、ともにパスワードの話題だ。1位は、顔認証や指紋認証が普及してスマホにパスワードを入力する機会が減った人が、パスワードを忘れてしまったとき、どう対応すればよいかをまとめたものだ。それだけ困っている人が多いということだろう。
3位の「覆された常識、CSVファイルでウイルス感染」と、6位の「佐川急便の不正アプリ対策でトレンドマイクロがバッシングされた真相」、19位の「dポイント不正利用の教訓、バーコードに潜む罠」は、2018年に初めて見つかったり、これまであまり知られていなかったりする攻撃手法を取り上げている。なかでも佐川急便をかたるSMSの詐欺は、2018年11月に入ると佐川急便に代わってヤマト運輸やNTTドコモをかたる手口が出現。今も被害が続いている。