ホンダが20年以上の歳月を費やして開発した小型ビジネスジェット機「HondaJet」が、顧客への引き渡しに向けてカウントダウンに入った。競争力の裏づけとなる斬新な技術を搭載した機体、その技術を開発したR&Dセンター、機体として生産する量産工場など、HondaJetの全貌をさまざまな角度から解説する。

連載
HondaJetの全貌
目次
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ゼロから創ったHondaJet
藤野道格〔米Honda Aircraft社 社長兼CEO(ホンダ エアクラフト カンパニー)〕
米国連邦航空局(FAA)による認定プロセスが終盤を迎え、デリバリー(顧客への引き渡し)までのカウントダウンが始まった「HondaJet」。エンジンの主翼上面配置をはじめとした数々の独自技術を駆使し、室内空間の広さや最高速度、燃費などのスペックで競合機を凌駕する。この革新的な小型ビジネスジェット機の…
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HondaJetの技術を支える独創設備
HondaJetに搭載されたさまざまな新技術の開発や、米連邦航空局(FAA)の型式認定の取得に向けた実験など、プロジェクト中枢機能を担うのが、R&Dセンターだ。まずは、コンセプト実証機や量産型試験機の組立機能も持つ同センターの主要設備を見ていこう。
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HondaJetの競争力を生み出す斬新な技術
「『HondaJet』は、客室(キャビン)内の広さ、燃費の良さ、飛行可能な速度の全てで既存の小型ビジネスジェット機に勝っている」。米Honda Aircraft社の社長兼CEOの藤野道格氏は、HondaJetの競争力の高さについて自信を見せる。