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 手術を支援するロボットの開発が、世界中で活気づいています。現在は、内視鏡手術を支援する「da Vinci(ダビンチ)」が独走状態ですが、“神の手”といわれるような一部の医師にしかできない手術を一般化するロボットや、打倒ダビンチを目指すロボットの実用化が近づいています。そんな手術支援ロボットの動向を、日経クロステック編集部のバーチャル記者「黒須もあ(β)」が動画で解説します。(日経クロステック編集部)

【解説動画】手術支援ロボット!!【黒須もあ】
【解説動画】手術支援ロボット!!【黒須もあ】
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 こんにちは、日経クロステック新人記者の黒須もあ(β)です。今回のテーマは「手術支援ロボット」です!人間の医師がロボットアームを操作して手術するために使うロボットのことで、主に「内視鏡手術」分野で活躍しています。整形外科や脳外科の領域でも活躍し始めているんだとか。そんな手術支援ロボットの最新事情を動画で解説しちゃいます!

トップランナーは王者「ダビンチ」

 手術支援ロボットのトップランナーは、米インテュイティブサージカル(Intuitive Surgical)の「da Vinci(ダビンチ)Surgical System」です。執刀医がモニターの前に座り、内視鏡の画像を見ながら、コントローラーでロボットアームを操作して手術します。内視鏡は執刀医の意のままに動かせるし、手術器具をつかむのはロボットアームなので、人間の手では難しい細かい動きもこなせます。繊細な手術でも手の震えが伝わったりしないので安心です!

「da Vinci(ダビンチ)」は2000年にアメリカで実用化し、今は世界で5400台以上、日本の病院でも350台が使われています!
「da Vinci(ダビンチ)」は2000年にアメリカで実用化し、今は世界で5400台以上、日本の病院でも350台が使われています!
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打倒ダビンチ! 国内外で開発進む

 長い間ダビンチの独走状態が続いていた内視鏡手術支援ロボットの分野で、ダビンチに挑戦する日本メーカーが出てきました!

 まず、最も実用化に近いと言われているのが、川崎重工業とシスメックスの合弁企業であるメディカロイド(神戸市)です。産業用ロボットのノウハウを生かして、アーム同士のぶつかり合いを防ぎ、設置面積を減らすために関節が多くて細いロボットアームの開発を進めています。

 次に、大学発ベンチャーのリバーフィールド(東京・新宿)が開発した内視鏡手術支援ロボットは、独自の空圧技術を用いて手術器具の先端に加わる力を推定し、執刀医のコントローラーにフィードバックさせる仕組みを取り入れました。力覚フィードバックがあることで、力加減がしやすくなり手元が安定すると期待されています。

執刀医が組織を縫うときに、糸をどれぐらいの力で引っ張っているのか分かるようにもなります。
執刀医が組織を縫うときに、糸をどれぐらいの力で引っ張っているのか分かるようにもなります。
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 国立がん研究センター発のベンチャーA-Traction(千葉県柏市)は、助手の役割を担うロボットを開発しています。執刀医はこれまで通り自分の手で手術をし、ロボットアームは内視鏡の操作などに専念するハイブリッド方式で、よりスムーズな手術を可能にするそうです。

執刀医の思い通りに内視鏡を操作できないとストレスになるそうです。
執刀医の思い通りに内視鏡を操作できないとストレスになるそうです。
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医師のスキル差軽減や、より高度な精密手術にロボット活用

 そもそも、手術支援ロボットが最初に内視鏡手術で導入されたのは、とても難しい手術だったからです。内視鏡手術には高レベルの手術の腕を持った医師が必要で、手術できる医師が限られていました。手術支援ロボットを使えば、細かな作業はロボットアームがやるので、医師のスキルの差を埋めることができ、手術の品質を安定させられます。

 さらにその先には、執刀医の判断をアシストしたり、人間では難しい精密な手術を可能にしたりする未来も見えています。オランダのマイクロシュア(Microsure)が開発する「MUSA」は、マイクロサージャリー(微小外科手術)と呼ばれる、人の目では見えない細かい作業を必要とする手術を支援します。微小外科手術とは、例えば顕微鏡を見ながら1mm以下の細い血管などをつなげるという、とても難しい手術のことです。

手術支援ロボットは、手術手技の「ボトムアップ」や、高難度手術手技の「一般化」につながります!
手術支援ロボットは、手術手技の「ボトムアップ」や、高難度手術手技の「一般化」につながります!
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内視鏡手術以外でも活躍が広がる

 手術支援ロボットは、内視鏡手術以外でも活躍を始めています。代表的なのは整形外科や脳外科の領域です。人工関節を埋め込む手術や脊椎の固定、脳組織の検査といった、精密さを求められる手術を支援するためのロボットが、世界中で多く開発されています。手術支援ロボットなら、経験豊富な医師でも難しい正確な作業を可能にするのです。

工具や位置合わせ用のマーカーを用いて、リアルタイムで計測しながら正確な手術ができます。
工具や位置合わせ用のマーカーを用いて、リアルタイムで計測しながら正確な手術ができます。
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それでは最後に…

 最後の締めに、いつものあれ、お願いします。クロステーック!!!

いつものあれ、いっしょにお願いします。「クロステーック!!!」
いつものあれ、いっしょにお願いします。「クロステーック!!!」
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