全2037文字

 人と人との距離を一定以上に保つ「ソーシャルディスタンシング(またはソーシャルディスタンス、社会的距離)」が求められる環境下で、私たちはどんなコミュニケーションを取っていけばいいのでしょうか。エンジニア集団のライゾマティクスが立ち上げた実験的オンラインイベント「Staying TOKYO」は、アイデアはあっても実装に至らなかったリモートやバーチャルの試みを素早く形にして、積極的に公開していくのが狙いです。そんな新時代の交流空間の在り方を、日経クロステック編集部のバーチャル記者「黒須もあ(β)」が動画で解説します。(日経クロステック編集部)

【解説動画】ライゾマがステイホーム時代の交流実験!【黒須もあ】
【解説動画】ライゾマがステイホーム時代の交流実験!【黒須もあ】
[画像のクリックで拡大表示]

 こんにちは、日経クロステック新人記者の黒須もあ(β)です。最近、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため「ソーシャルディスタンシング」が求められています。音楽ライブやスポーツ観戦イベントなどは中止になっていますし、イベントへの参加自体が難しくなっています。そんななかエンジニア集団のライゾマティクスは、オンラインパーティーなどの新時代の交流空間を創り出す公開実験を始めました。本日は、その公開実験の中身を動画で解説したいと思います!

 ライゾマティクスは緊急事態宣言が出る前の2020年4月3日に、オンラインイベント「Staying TOKYO」を立ち上げました。合言葉は「家にいよう」「家からできることをしよう」です。毎週のように新しい公開実験を実施し、中には視聴者参加型の取り組みもありました。アイデアはあっても実装に至らなかったリモートやバーチャルの試みを素早く形にして、積極的に公開していくことが狙いなんだそうです。

ライゾマティクスの「Staying TOKYO」は、2カ月間にわたって開催されました。
ライゾマティクスの「Staying TOKYO」は、2カ月間にわたって開催されました。
[画像のクリックで拡大表示]

自宅からオンラインパーティーに参加

 例えば、2020年4月17日に公開されたオンラインパーティーの様子を見てみましょう。画面上に映っている複数の顔は、自宅にいるライゾマティクスの社員たちです。ライブ会場のような背景の仮想空間に、各自がパソコンなどのカメラを通して参加しています。

 現実のイベント会場と同じように、話をしたい人の顔の映像に自分の映像を近づけると相手と会話ができるようになります。逆に離れると相手の声は聞こえなくなります。会場で流れる音楽でも同様に、左右にあるDJブースの絵に近づけると音量が大きくなり、離れると小さくなるという仕組みになっています。

アバターの姿ではなく、本人がリアルタイムの映像で登場するんですね!
アバターの姿ではなく、本人がリアルタイムの映像で登場するんですね!
[画像のクリックで拡大表示]

 このオンラインパーティーの仕組みをライゾマティクスは「Social Distancing Communication Platform」と名付けました。自宅のパソコンのマウスを操作し、自ら話したい人と画面上の「距離を詰める」ことで相手の声を聞きやすくなり、会話グループに加わることができます。

 現実世界では、広い会場でパーティーを開くと自然に幾つものグループができ、その中で会話が成立するのが普通ではないでしょうか。一方で、「Zoom」などを使ったオンライン飲み会などでは、一度に話せるのは数人で、大勢が話すのはなかなか難しいですよね。

DJブースに集まったり、部屋の片隅で会話を続けたり、様々な立ち振る舞いが可能になります!
DJブースに集まったり、部屋の片隅で会話を続けたり、様々な立ち振る舞いが可能になります!
[画像のクリックで拡大表示]

視聴者が皆でロボットを遠隔操作

 2020年4月10日には、視聴者参加型のロボット実験「Spot experiment」が実施されました。米ボストン・ダイナミクスの犬型ロボット「Spot」を使います。Spotの動きを見て楽しむだけではなく、視聴者が手元のスマートフォンやパソコンなどからSpotの遠隔操作に参加できるんです!

先日「ゆるロボ」の動画でも紹介した米ボストン・ダイナミクスの「Spot」は、いろんな用途で注目されています!
先日「ゆるロボ」の動画でも紹介した米ボストン・ダイナミクスの「Spot」は、いろんな用途で注目されています!
[画像のクリックで拡大表示]

 遠隔操作には、動画共有サービス「Twitch」を使います。Twitchの「投票システム」を応用して、一定時間内に投票されたコマンドを集計して「多数決」でコマンドを1つに選び、Spotを操作する仕組みをライゾマティクスが作成しました。

 Spotの操作コマンドは、前進、後退、右回転、左回転、立つ、座る、お尻を上げるの7つです。この他、3種類のカメラを視聴者側で切り替えることもでき、赤や青や白などスタジオの照明を変更するといった操作も、リモートコマンドで可能だったのだとか。このイベントではDJセッションも併せて実施していて、曲に合わせてSpotが踊るという新しい試みにも挑戦していました。

照明に「黒」を選んでスタジオを真っ暗にしてしまう人もいたんだとか。
照明に「黒」を選んでスタジオを真っ暗にしてしまう人もいたんだとか。
[画像のクリックで拡大表示]

 このタイミングでSpotを使用した背景には、新型コロナ感染拡大の直前まで、ライゾマティクスがSpotの動作テストを実施していたという理由があります。実は、ダンサーとSpotによる共同作品を作れないか試していたんです!今後は感染拡大を防ぐために、ダンサー1人とSpotしかいない空間でのダンスを、自宅から楽しめるようになるかもしれません。

視聴者がカメラを自由に選択し、Spotから見たダンサーの動きを楽しむこともできるかも!
視聴者がカメラを自由に選択し、Spotから見たダンサーの動きを楽しむこともできるかも!
[画像のクリックで拡大表示]

それでは最後に…

 最後の締めに、いつものあれ、お願いします。クロステーック!!!

いつものあれ、いっしょにお願いします。「クロステーック!!!」
いつものあれ、いっしょにお願いします。「クロステーック!!!」
[画像のクリックで拡大表示]

Xmoa channel

ほかにも様々な動画を公開しています!
チャンネル登録よろしくお願いします!