2018年1月11日に発売されたaiboは、2020年に2周年を迎えました。日経クロステックでは、ソニーの協力を得てaiboの内部機構を解説しました。しかも、普段なら機器を分解していくところ、今回はバラバラの部品を1体のaiboに組み上げていく手順を紹介。今回は、その組み立ての様子を、日経クロステック編集部のバーチャル記者「黒須もあ(β)」が動画で解説します。まずは前編です。(日経クロステック編集部)
こんにちは、日経クロステック新人記者の黒須もあ(β)です。2020年1月に発売2周年を迎えたaibo、皆さんご存じですか?このaibo、かわいい見た目をしていますが、実は様々な電子部品が詰まったハイテクの塊なんです!本日は、aiboの分解……ではなく!組み立ての様子を動画で解説したいと思います!まずは前編をご覧ください!
aiboはアクチュエーターを22軸分も搭載して、愛らしい動きを実現しています。さらに、目の表情は2つの有機ELディスプレーで表現。この他、マイクやタッチセンサー、6軸のモーションセンサー、魚眼レンズ搭載のカメラ2台、赤外線距離センサー、人感センサーなど、いろんなエレクトロニクスデバイスが満載なんです!
それでは、aiboの開発を手掛けたソニーのエンジニアに助けてもらいつつ、組み立てていきましょう!まずは組み立てが難しい首からスタートです!
aibo組み立てショー、スタートです!
まずは首の可動部分と首輪部分を組み立てていきましょう。首には4軸分のアクチュエーターが組み込まれています。その中の3つのアクチュエーターが一体化したユニットにギアをはめ込み、外装のカバー部品を取り付けます。ここが首の可動部分になります。首輪の部分には、小型基板を搭載した樹脂部品を取り付け、首輪にある電源スイッチ基板にケーブルをつなぎます。
先ほど組み立てた首の可動部に首輪部分を取り付け、信号ケーブルを首輪内に通します。可動部分が頭部のパーツに、首輪部分がボディーのパーツにつながります。ちなみに、ネジや電源ボタンのスイッチなど、メカニカルの部分が見えないように徹底されているんですよ!
次に、頭部につながる信号ケーブルなどをガイド穴に通していきます。そして、4つめとなる「首の上下」を担うアクチュエーターを取り付けます。重たい頭を上下させる割には、アクチュエーターは意外に小さく見えます!ネジ止めを終えると首を上下するための可動部の組み立てが完了です。
続いて、ケーブル類を所定の位置に配置していきます。ケーブルがガイド穴を通って「生えてる」感じが剣山に草花を生けているように見えるのでソニーの技術者のみなさんはこの作業を「生け花」と呼ぶんだそうです。ケーブルを接続し終えると、首の組み立て作業は終わりです!
首の次はあごと顔を組み立て!
次はaiboの頭の下半分、ちょうど「あご」にあたる部分を組み立てていきます。あごのユニットには、一体化したアクチュエーターが搭載されています。ドライバー基板の上にもう1つ小型基板を載せて、外装部品を取り付けていきます。
組み立てた「あご部分」を、先ほど作った首部分に取り付けます。続いて「ほっぺた部分」となる頬から頭の後ろ側をカバーする外装カバー部品をはめ込みます。この外装カバー部品に見える穴が、aiboに呼びかける飼い主の声を聞き取るためのマイク用の穴になります。
aiboの耳も付けていきましょう。耳にはそれぞれ1つずつアクチュエーターが付いていて、クルクルと回転できます。それだけではなく、柔らかいエラストラマー製の耳がゆらゆらと揺れるような構造にもなっています。これで頭部はほぼ完成です!
最後に、「顔」を組み立てます!まず、頭の外装パーツにカメラと赤外線距離センサーが一体になった鼻と口のモジュールをとりつけます。次に、頭頂部のタッチセンサーと目の有機ELディスプレーモジュールを取り付けていきます。顔部分は頭部カバーになるんですね!
この各種センサーを搭載した頭部カバーを取り付ければ……ついにaiboの頭の部分が完成です!外装パーツを止めるための頭頂部や口の中のネジも、外からは見えないように工夫されていますね!
前編はここまで!近日公開予定の後編では、aiboを最後まで組み立てていきます!後編の公開をお待ちください!
それでは最後に…
最後の締めに、いつものあれ、お願いします。クロステーック!!!
日経クロステックの関連記事