米Sony Interactive Entertainment(SIE、ソニー・インタラクティブエンタテインメント)が新しい据え置き型ゲーム機「PlayStation 5(PS5)」を2020年11月12日に発売しました。従来機「PlayStation 4(PS4)」の発売から約7年ぶりの大幅刷新となります。PS4の成功でソニー全体の大きな柱に成長したゲーム事業は、PS5でも勝ち続けられるか。そんなソニーグループ全体の命運を握るPS5の全貌を、日経クロステック編集部のバーチャル記者「黒須もあ」が動画で紹介します。(日経クロステック編集部)
こんにちは、日経クロステック記者の黒須もあです。米Sony Interactive Entertainment(SIE、ソニー・インタラクティブエンタテインメント)が2020年11月12日に発売した新しい据え置き型ゲーム機「PlayStation 5(PS5)」。PS5では、高速なSSDでゲームデータの読み込みストレスをなくしたりしただけでなく、ゲームをよりリアルに感じられるような「聴覚」や「触覚」を刺激する技術が新たに導入されています。狙いは「ゲームへの没入感」の実現です! 今回はそのためにPS5で工夫された仕掛けの数々を紹介したいと思います!
没入感を従来機以上に高めることを目標に掲げたPS5!
PS5のハードウエア開発を統括するSIEハードウェアエンジニアリング&オペレーション担当EVPの伊藤雅康さんによると、聴覚・触覚を刺激する新技術やハードウエア性能を高めたのは、どちらもユーザーにゲームの世界に入り込んでもらうのを狙ったからだそうです。
例えば触覚を刺激する技術では、専用の部品が必要で、その分サイズが大きくなりがちです。一方で、コントローラーに収めるために触覚用部品のサイズを小さくしすぎると迫力が出ず、リアル感が損なわれるという課題もあります。その矛盾を解決して小さなゲーム用コントローラーに収めるのが、ハードウエア技術者の腕の見せどころなんですね!
ユーザーが手に取りやすい価格にするため、コストをなるべく抑えることも最重要課題でした。ハードウエアの設計・開発で中でも苦労したのが冷却機構の設計だといいます。熱を冷やすための方法としては、例えばファンの回転数を上げて風量を増やす手もあります。しかし回転数を上げすぎるとファンの音が気になってせっかくの「没入感」を損ねてしまいます。そのためにPS5では、PS4よりさらに効率的に冷やす方法が求められたのだと、PS5のケースや熱設計を手掛けたSIEハードウェア設計部門 メカ設計部 部長の鳳康宏さんは説明します。
冷却を効率化するために今回投入した切り札が「液体金属」です!メインプロセッサーが発する膨大な熱をヒートシンクに伝える熱伝導材料に使いました。液体金属は携帯電話機の基地局などで利用例はありますが、ゲーム機のような大量生産の民生品での採用はもちろん初めてです。液体金属による冷却性能の向上で、冷却ファンの回転数を抑えられ騒音の抑制にもつながりました。PS5がPS4より高性能なのにずっと静かなのは、液体金属のおかげなんだそうです!
PS5が目指した「ワイガヤ」!
PS5では、友人の家にみんなで集まって「ワイワイガヤガヤ」遊ぶゲームの楽しさがネットワーク越しのプレーでも実現できるように、ユーザー同士の自然な交流を促す仕掛けを盛り込んだそうです。そのうちの1つが「パーティー」機能の拡張です。ゲームをプレー中にパーティー内のユーザーがボイスチャットを始めると通知が来て、PSボタンを押すと誰と誰がボイスチャット中かなどの情報が表示され、手軽に参加できるようになります。
ゲームプレー画面のシェアも強化されています。「シェアスクリーン」という機能を導入し、パーティーのボイスチャット機能を通じて自分のゲーム画面をリアルタイムで最大16人に配信できます。スマートフォン向けアプリもアップデートされました。画面デザインを刷新し、フレンドのゲームプレー状況をすぐに確認できたり、アプリを通じてボイスチャットに参加したりできます!
それでは最後に…
最後の締めに、いつものあれ、お願いします。クロステーック!!!