飛騨古川駅東開発(岐阜県飛騨市)は、一般社団法人飛騨高山大学設立基金が2024年4月の開校を目指す「飛騨高山大学(仮称)」に近いJR飛騨古川駅の東口前に、同大と地域をつなぐ共創拠点を整備する。この「飛騨古川駅東プロジェクト」を22年春から開始すると、同年1月20日に発表した。現在、地元企業の工場などがある敷地に、楕円形の平面をした「器」状の建物をつくる。
共創拠点の設計は、同大の本校キャンパスを設計する予定の藤本壮介建築設計事務所が同じく手掛ける。代表取締役の藤本壮介氏が同日、飛騨高山大学の学長候補である宮田裕章氏と共に飛騨市内で会見し、明らかにした。市の活性化に貢献する。
古川駅東エリアは、飛騨高山大学の本校キャンパス予定地から約1.7kmの距離に位置する。徒歩21分ほどの距離だ。古川駅東エリアと本校キャンパスの間に広がる街の観光中心部をつなぐようにアクティビティーを設け、街全体の回遊性を高める。
共創拠点の敷地面積は約2万1300m2、建築面積は約8900m2。地上2階建てで、大学の学生寮やラーニング施設、ベンチャーラボ、研究室などを備える。
大屋根は緑化し、上れるようにする予定だ。屋根の緑と山並みが連続するような景観をつくりだす。この発想は本校キャンパスと同じである。
さらに、街の回遊性を高めるため、「街歩きコンシェルジュ機能」を用意する。 地域のコミュニティー施設としても利用できるように、全天候型の遊び場や商業施設、公衆トイレなども設ける予定だ。
22年春以降にまず、計画地の一部である現在の駐車場などを移転する。同年夏以降に第1期工事の検討を始める。23年4月以降には計画地に立っている東洋(岐阜県飛騨市)の工場を解体し、第2期工事を開始。共創拠点は24年3月の竣工を目指す。