JR岡山駅の東口広場で、路面電車(岡山電気軌道)の乗り入れ事業に伴う本格工事が2023年1月10日に、ようやく始まった。駅前広場を再整備し、路面電車の岡山駅前電停から軌道をJR岡山駅方向に約100m延ばす。事業主体は岡山市だ。
当初の計画では、22年度の完成を予定していた。ところが工法の見直しなどで、着工が大幅に延びた。約3年遅れとなる25年度中の完成を目指している。
現在、JR岡山駅と岡山駅前電停は、南北に走る市役所筋で隔てられている。そこで路面電車の軌道を約100m西方向に延ばし、東口広場内に新たに2面3線の電停を設ける。
これにより、徒歩で駅前の交差点を横断する必要がなくなる。JRと路面電車の乗り換えにかかる時間を1分30秒から3分程度短くできる見通しで、かつ安全性も高まる。なお、現在の岡山駅前電停は降車場が残され、延伸後も乗降利用できる。
駅前広場の南側にあるタクシーゾーンと、北側の一般車送迎ゾーンの入れ替えも同時に実施する。両ゾーンを交換することで、タクシーが市役所筋に直接出られるようになる。
一方、一般車は地上と既存の地下街駐車場を一体的に利用できるようになる。一般車の出入り口を広場の南側に集約することで、駅前交差点の混雑解消が期待できる。
さらにゾーンの変更に併せて、それぞれのスペースを少しだけ縮小。代わりに歩行者動線を確保する。
1月10日に始まった工事は、広場北側の一般車ゾーンをタクシーゾーンに変更するものだ。津島工業(岡山市)が施工を手掛ける。