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 NTTとNTTアーバンソリューションズは2021年2月2日、「街づくりDTC(デジタルツインコンピューティング)」の実証を開始すると発表した。DTCとはNTTグループが開発している、複数のデジタルツインを掛け合わせて未来を予測するための技術の総称だ。

DTC(デジタルツインコンピューティング)のコンセプト(資料:NTT)
DTC(デジタルツインコンピューティング)のコンセプト(資料:NTT)
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 DTCは、施設や街区の様々な課題を解決するために構築する複数のデジタルツインを融合し、最適化するための演算を行う。例えば、街区管理や店舗運営、モビリティー、飲食フードロス、テナント運営といったテーマごとに開発した個々のデジタルツインをDTCで結びつけ、街の全体最適を導くのに用いるという。分野を横断することで街区で暮らす人や訪れる人の行動やニーズを先読みして、新しい顧客体験や価値を生み出すことがゴールとなる。

街づくりDTCの概念図(資料:NTT、NTTアーバンソリューションズ)
街づくりDTCの概念図(資料:NTT、NTTアーバンソリューションズ)
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仮想空間での街づくりDTCによる演算結果を、現実空間に反映していくイメージ(資料:NTT、NTTアーバンソリューションズ)
仮想空間での街づくりDTCによる演算結果を、現実空間に反映していくイメージ(資料:NTT、NTTアーバンソリューションズ)
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 21年2月から、NTTグループが関わる物件で街づくりDTCの実証実験を始める。その1つとして、20年夏にJR原宿駅前でオープンした大型複合施設「WITH HARAJUKU(ウィズ原宿)」での実施が決まっている。

20年夏にJR原宿駅前で開業した複合施設「ウィズ原宿」(写真:安川 千秋)
20年夏にJR原宿駅前で開業した複合施設「ウィズ原宿」(写真:安川 千秋)
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 ウィズ原宿はNTT都市開発が事業者で、竹中工務店と伊東豊雄建築設計事務所(東京・渋谷)が設計、竹中工務店が施工を手掛けた。賃貸マンションの他に、「ユニクロ 原宿店」などが入る商業施設から成るユニークな施設だ。JR原宿駅前と竹下通りを結ぶ「道のような建物」になっている。

ウィズ原宿は駅前と竹下通りを結ぶ「道のような建物」(写真:安川 千秋)
ウィズ原宿は駅前と竹下通りを結ぶ「道のような建物」(写真:安川 千秋)
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 ここにレーザースキャナーなどを持ち込んで点群に代表される3次元(3D)データを取得し、建物のデジタルツインを構築する。さらに訪れる買い物客や通行者の人流データも収集し、デジタルツイン上で各種のシミュレーションを行う。

 ウィズ原宿以外にも、21年に複数の施設や街区で街づくりDTCの実証を進める。既に幾つかの実証テーマが用意されているという。個別の検証後、結果をDTCで掛け合わせて施設や街区全体で最適化できるかを試す。

 そのノウハウは、名古屋市で22年1月竣工予定の「アーバンネット名古屋ネクスタビル」が建つ新街区に投入する計画だ。アーバンネット名古屋ネクスタビルは、久屋大通公園に隣接する地下1階・地上20階建てのオフィスビルである。

22年1月に竣工予定の建物「アーバンネット名古屋ネクスタビル」の完成イメージ。地下1階・地上20階建てで、延べ面積は約3万m<sup>2</sup>。基本設計と実施設計監修は日建設計、実施設計と施工は清水建設が手掛ける(資料:NTT都市開発)
22年1月に竣工予定の建物「アーバンネット名古屋ネクスタビル」の完成イメージ。地下1階・地上20階建てで、延べ面積は約3万m2。基本設計と実施設計監修は日建設計、実施設計と施工は清水建設が手掛ける(資料:NTT都市開発)
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