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 中川政七商店(奈良市)は2021年2月12日、同社初となる複合商業施設「鹿猿狐ビルヂング(しかさるきつねびるぢんぐ)」を同年4月14日にグランドオープンすると発表した。施設の設計は、内藤廣建築設計事務所(東京・千代田)が担当する。施工は平井建設(奈良市)。

中川政七商店の複合商業施設「鹿猿狐ビルヂング」の完成イメージ(資料:中川政七商店)
中川政七商店の複合商業施設「鹿猿狐ビルヂング」の完成イメージ(資料:中川政七商店)
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21年2月の会見の様子。一番右が中川政七商店の代表取締役会長である十三代 中川政七氏。中央が設計者の内藤廣氏。手前は建物の模型(写真:中川政七商店)
21年2月の会見の様子。一番右が中川政七商店の代表取締役会長である十三代 中川政七氏。中央が設計者の内藤廣氏。手前は建物の模型(写真:中川政七商店)
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 JR奈良駅から徒歩15分の距離に位置し、同社の既存店「遊 中川 本店」に隣接する。敷地面積は419.06m2、延べ面積は795.84m2。階数は地上3階建て。

 中川政七商店の旗艦店になる「奈良本店」の他、コーヒー店の「猿田彦珈琲」、すき焼き店の「㐂つね(きつね)」、そしてコワーキングスペースの「JIRIN(じりん)」の4店舗が入居する。

図の手前に描かれた地上3階建ての鹿猿狐ビルヂングに、4つの店舗が入る。近くには別の店舗もある(資料:中川政七商店)
図の手前に描かれた地上3階建ての鹿猿狐ビルヂングに、4つの店舗が入る。近くには別の店舗もある(資料:中川政七商店)
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 施設名に入れた鹿猿狐は、創業から約300年の歴史を持つ中川政七商店のロゴに描かれた奈良を代表する動物「鹿」と、猿田彦珈琲の「猿」、きつねの「狐」を合わせたものだ。

 建物は、開放的なガラス窓と、周囲の街並みに合わせた瓦屋根が特徴だ。中央には中庭とそこにつながる路地を設け、古きよき趣が残る「ならまち」の風景に溶け込む空間づくりを目指す。敷地がある奈良市元林院町の一帯は、ならまちエリアと呼ばれ、花街として栄えた歴史がある。

 設計を手掛ける内藤廣氏が考えたのは、「街並みと伝統、そして現代と近未来を建築として同時に表現する」ことだ。屋根は瓦ぶきとし、通りに面した軒庇(ひさし)を細かく分節。古い街並みに交じっても違和感がないようなファサードをつくり込んだ。

 構造は鉄骨造。柱間の寸法を伝統的な建物で使われる3.6m(二間)に設定して、柱を細く配置する。これにより、内部空間が周辺に立つ木造の建物に調子を合わせた雰囲気になるという。伝統的な瓦屋根と現代技術を用いた架構の組み合わせで、この街の一角から近未来を感じ取れるようにする。

 同日に会見した内藤氏は「敷地の周辺は低い屋並みが残るエリアだ。古い街と付き合っていける建物をまず考えた。中川政七商店は革新的な仕事をしている企業でもあるので、構造は繊細な柱を用いた最先端の骨組みを採用して新しさを出した」と説明している。

施工中の建物(右奥、21年2月上旬時点)。前面道路は、古い街並みが残る路地のような狭い通り(写真:中川政七商店)
施工中の建物(右奥、21年2月上旬時点)。前面道路は、古い街並みが残る路地のような狭い通り(写真:中川政七商店)
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建物の正面イメージ。屋根は瓦ぶきとして、軒庇(ひさし)を細かく分節する(資料:中川政七商店)
建物の正面イメージ。屋根は瓦ぶきとして、軒庇(ひさし)を細かく分節する(資料:中川政七商店)
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