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 ヒューリックは2022年5月10日、竹中工務店とJR西日本不動産開発、パルコと大阪市で推進している「心斎橋プロジェクト(仮称)」の概要を発表した。同社が17年に取得した「心斎橋プラザビル(本館・東館・新館)」と「心斎橋フジビル」の合計4棟を解体して建て替え、新たに超高層の複合ビルを建設する。26年2月の竣工を予定している。

「心斎橋プロジェクト(仮称)」の完成イメージ(資料:ヒューリック、竹中工務店、JR西日本不動産開発、パルコ)
「心斎橋プロジェクト(仮称)」の完成イメージ(資料:ヒューリック、竹中工務店、JR西日本不動産開発、パルコ)
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 計画地は、大阪の幹線道路である御堂筋と長堀通がクロスする心斎橋の交差点に面した市の中心街だ。複合ビルは心斎橋の新しいランドマークとして、店舗と事務所、宿泊施設が入居する建物になる。オフィスビル開発で実績が多いヒューリックが、心斎橋に旗艦店を構えるパルコなどと手を組み、心斎橋を一層盛り上げる。

計画地は心斎橋の交差点に面する好立地だ(資料:ヒューリック、竹中工務店、JR西日本不動産開発、パルコ)
計画地は心斎橋の交差点に面する好立地だ(資料:ヒューリック、竹中工務店、JR西日本不動産開発、パルコ)
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 パルコと同じグループの大丸や、外資系のブランドショップが立ち並ぶ大阪随一のショッピングエリアに位置する心斎橋プロジェクトは、引き続き高級店をテナントとして誘致する方針だ。ビルの低層部は、2~3層から成るメゾネット型店舗の入居を想定している。

 新しい複合ビルは交差点を挟んで、大丸心斎橋店北館を改修して20年に誕生した「心斎橋PARCO」や、御堂筋のシンボルであり19年に建て替えられた「大丸心斎橋店本館」と一直線に並ぶことになる。竹中工務店はこれらのビルの設計・施工に広く関わってきた。

 複合ビルは地下2階・地上28階建てで、高さは約132m。設計者は竹中工務店、施工者は未定だ。建物には低層部の商業施設に加え、中層部には心斎橋付近には少なかった駅直結の大規模フロアを持つオフィス、そして高層部にはヒューリックグループが運営する高級宿泊施設「ザ・ゲートホテル」をつくる。

低層部は高級ブランド店などの商業施設、中層部はオフィス、高層部はヒューリックグループのホテルが入居する(資料:ヒューリック、竹中工務店、JR西日本不動産開発、パルコ)
低層部は高級ブランド店などの商業施設、中層部はオフィス、高層部はヒューリックグループのホテルが入居する(資料:ヒューリック、竹中工務店、JR西日本不動産開発、パルコ)
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 敷地面積は約3289m2、延べ面積は約4万6284m2。エリア最大級の複合ビルになる見通しで、遠くからでも見える心斎橋交差点の目印になる。地下2階は大阪メトロ御堂筋線と長堀鶴見緑地線の心斎橋駅に直結する。車やバス、電車のいずれでもアクセスしやすい好立地だ。