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 三菱地所を代表企業とする4社から成る民間事業者は2021年5月17日、国土交通省九州地方整備局がPark-PFI(公募設置管理制度)で募集した福岡市の「海の中道海浜公園官民連携推進事業」において、公園管理者である同局から事業計画に当たる公募設置等計画の認定を受けたと発表した。事業体制は三菱地所が代表企業となり、積水ハウスと一般財団法人公園財団、オープン・エー(東京・中央)の合計4社で構成する。

 計画に基づき、事業者は公園そのものが旅の目的地になる「パーク・ツーリズム」をコンセプトに掲げ、園内に宿泊やアクティビティーの機能を備えた「滞在型レクリエーション拠点」を整備する。21年7月に着工し、22年3月のグランドオープンを目指す。Park-PFIによる国営公園の開業は、日本で初めての案件になる予定だ。

「パーク・ツーリズム」をコンセプトにした滞在型レクリエーション拠点のイメージ(資料:三菱地所、積水ハウス、一般財団法人公園財団、オープン・エー)
「パーク・ツーリズム」をコンセプトにした滞在型レクリエーション拠点のイメージ(資料:三菱地所、積水ハウス、一般財団法人公園財団、オープン・エー)
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 事業期間は20年間。41年1月に運営を終了し、同年5月に更地に戻して返還する。

 1981年10月に開園した海の中道海浜公園は福岡市東区に位置し、東西約6kmに広がる。面積が約350万m2の国営公園だ。その中で公募対象地域の敷地面積は、約159万m2ある。その内、公募対象公園施設面積は約2万5000m2、特定公園施設面積は約7000m2

公募対象地域および公募対象公園施設の配置(資料:三菱地所、積水ハウス、一般財団法人公園財団、オープン・エー)
公募対象地域および公募対象公園施設の配置(資料:三菱地所、積水ハウス、一般財団法人公園財団、オープン・エー)
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 公募対象公園施設は、宿泊施設やレストラン、駐車場、アスレチックタワー、厩舎(ホーストレッキング)などから成る。特定公園施設は屋内にある子ども向けの遊び場や休憩所、サニタリー棟で構成する。宿泊施設と温浴施設、飲食施設などの発注者は三菱地所で、基本設計者はオープン・エー、実施設計者は清水建設グループのシミズ・ビルライフケア(東京・中央)になる。施工者は未定だ。なお、宿泊施設のヴィラ棟については、積水ハウスが設計から施工まで手掛ける。

 パーク・ツーリズムを実現するため、「憩う」「学ぶ」「遊ぶ」を体験できる宿泊施設やレストラン、高さが約17mある九州最大級のアスレチックタワーなどを整備。滞在型レクリエーション拠点を創出する。

球体テントに泊まれる(資料:三菱地所、積水ハウス、一般財団法人公園財団、オープン・エー)
球体テントに泊まれる(資料:三菱地所、積水ハウス、一般財団法人公園財団、オープン・エー)
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アスレチックタワーのイメージ(資料:三菱地所、積水ハウス、一般財団法人公園財団、オープン・エー)
アスレチックタワーのイメージ(資料:三菱地所、積水ハウス、一般財団法人公園財団、オープン・エー)
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 三菱地所にとっては、初のPark-PFI事業となる。複合施設の開発やエリアマネジメントのノウハウを生かし、公園を拠点としたにぎわいのある街づくりを推進する。

 積水ハウスは、同社の「木造住宅シャーウッド構法」を用いて、ヴィラ棟を設計・施工する。オープン・エーは球体テントなどの宿泊施設の他、レストランや浴場施設の企画・設計・運営を担当。宿泊しなくても楽しめる、多様な施設をそろえる。

 宿泊施設は球体テントが13棟、アウトドアリビングが12棟、シーサイドキャビンが3棟、ヴィラが1棟(2室)になる予定だ。

4タイプの宿泊施設を計画中(資料:三菱地所、積水ハウス、一般財団法人公園財団、オープン・エー)
4タイプの宿泊施設を計画中(資料:三菱地所、積水ハウス、一般財団法人公園財団、オープン・エー)
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 公園財団は国営海の中道海浜公園事務所などと連携し、施設全体を運営・管理する。周囲に広がる博多湾や玄界灘の海を生かしたカヤックやホーストレッキング、釣りなどのアクティビティー、ワークショップ、アウトドアイベントを地域と共に取り組む。

周囲を海に囲まれ、市街地にも近い立地を生かす(資料:三菱地所、積水ハウス、一般財団法人公園財団、オープン・エー)
周囲を海に囲まれ、市街地にも近い立地を生かす(資料:三菱地所、積水ハウス、一般財団法人公園財団、オープン・エー)
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