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 山梨県と静岡県を結ぶ中部横断自動車道が2021年8月29日、ようやく全線開通した。これにより中央自動車道と新東名高速道路、東名高速道路が富士山の西側で結ばれ、山梨県庁と静岡県庁の間の移動にかかる時間は約70分短縮する。数々の困難を乗り越えて迎えた開通式の模様を、実際に走行した様子とともに伝える。

(写真:大上 祐史)
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(資料:国土交通省)
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 中部横断道は静岡市を起点に山梨県甲斐市を経由して長野県小諸市に至る計画の延長約132kmの高速道路で、中央道を境として北側と南側に大きく分かれる。今回開通したのは、南側部分の山梨―静岡間で最後の未開通区間だった南部インターチェンジ(IC)─下部温泉早川IC間の約13.2km。これにより中部横断道の南側部分の延長約74.3kmは全線開通した。

 物流や観光の面で、新たな大動脈の誕生となった。甲府市にある山梨県庁と静岡市にある静岡県庁の移動には並行する国道52号を使うと2時間45分かかるが、中部横断道を利用すれば1時間35分になり、約1時間10分短縮できる。山梨県の青果物や静岡県の水産物をより新鮮な状態で輸送できるようになる。

 中部横断道は、中日本高速道路会社が整備する有料道路方式の区間と国土交通省が整備する新直轄方式の区間に分かれる。新直轄方式は国や自治体が事業を負担することで、通行料金が無料に設定される。南部IC─下部温泉早川IC間は新直轄方式の区間だ。