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 千葉市の千葉競輪場跡地に完成したベロドローム(自転車競技施設)の「千葉JPFドーム」が、2021年10月2日に供用を開始する。重さが約1000tあるドーム状の大屋根が特徴だ。設計・施工を手掛けた清水建設は新しい構造形式「リングシェル(単層張弦ドーム構造)」で大屋根を設計し、無柱の大空間を生み出した。

「千葉JPFドーム」の外観(写真:清水建設)
「千葉JPFドーム」の外観(写真:清水建設)
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 内部には約2500の観客席を要し、周長が250mの木製バンク(木製トラック)を備える。施設は自転車競技の世界選手権仕様だ。これまでは、同じく清水建設の設計・施工による伊豆ベロドロームだけが、日本における世界選手権仕様の屋内木製バンクだった。

屋内に周長250mの木製バンクを備える(写真:清水建設)
屋内に周長250mの木製バンクを備える(写真:清水建設)
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 千葉JPFドームの発注者は、千葉市から公営競技事業のトータルマネジメント業務を受託しているJPF(旧・日本写真判定)である。ここで21年10月2日に、自転車レース「PIST6 Championship」トーナメントが開幕する。新しい公営競技「250競走」はオリンピックや世界選手権などの国際ルールに準拠して行われる競輪で、世界初の取り組みだ。

 250競走では、周長250mの屋内木製バンクを6人の選手が6周(1500m)走る。当初は21年7月の開催予定だったが、コロナ禍で同年10月に日程が変更された。

 千葉JPFドームは地下1階・地上4階建てで、高さは27.2mだ。延べ面積は約1万4300m2。構造は鉄骨造(一部鉄筋コンクリート造)。プロジェクトマネジメントはサトウファシリティーズコンサルタンツ(東京・千代田)が担当した。

 設計のポイントは、ドームの大屋根をシンプルな鉄骨構造でつくったことだ。大屋根は直径が198mある球体の表面を楕円に切り取った形をしている。長辺が116m、短辺が93mの大屋根は膨らみ(高さ)を抑えることで、隣接する千葉公園や園内施設と調和するよう配慮している。現在近くで「千葉公園体育館(仮称)」が建設されており、22年度中の供用開始を見込んでいる。