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 札幌駅に隣接するエリアで再開発を進める札幌駅交流拠点北5西1・西2地区市街地再開発準備組合は2021年9月15日、同地区の全体デザイン監修を務めるマスターアーキテクトに、内藤廣建築設計事務所の内藤廣氏を選定した。札幌の玄関口の象徴となる景観づくりに向けて、街全体のデザインを内藤氏が指揮する。

札幌駅交流拠点北5西1・西2地区市街地再開発のマスターアーキテクトに選定された、内藤廣建築設計事務所の内藤廣氏(写真:山田 愼二)
札幌駅交流拠点北5西1・西2地区市街地再開発のマスターアーキテクトに選定された、内藤廣建築設計事務所の内藤廣氏(写真:山田 愼二)
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 内藤氏は東京都心部の再開発に深く関わってきた実績がある。過去には多くの駅舎も設計してきた。

 北5西1・西2地区(札幌市中央区北5条西1丁目および西2丁目)で開発する建物の設計は、日本設計が手掛ける。内藤氏は日本設計と共に、施設全体のデザイン監修を担う。同組合は施設各箇所のデザイン体制を構築し、マスターアーキテクトの内藤氏やデザイナー、建築設計者の協業で建物のデザインを具体化する。29年秋の開業を予定している。

再開発の中核となる施設の配置(資料:札幌駅交流拠点北5西1・西2地区市街地再開発準備組合)
再開発の中核となる施設の配置(資料:札幌駅交流拠点北5西1・西2地区市街地再開発準備組合)
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 JR北海道は30年度に、北海道新幹線の札幌延伸による開業を予定している。また札幌市は、30年冬季五輪・パラリンピックの招致活動を進めており、札幌駅周辺の再開発に意欲的だ。市は19年10月、「札幌駅交流拠点北5西1・西2地区再開発基本構想」を掲げた。

 基本構想では4つの視点として、「道都札幌の玄関口にふさわしい新たなシンボル空間の創出」「多様な交流を支えにぎわいを形成する交通結節機能の充実とバリアフリー化の推進」「北海道・札幌の国際競争力をけん引する都市機能の集積」「環境にやさしく災害に強い最先端の都心モデルの実現」を明記した。

 この再開発がいかに重要かは、計画している建物の大きさを見れば一目瞭然である。施設は地下4階・地上46階建てで、高さは約250m。延べ面積は約39万5000m2ある。商業施設やオフィス、ホテル、バスターミナル、駐車場などを備える。

再開発で誕生する施設のイメージ(資料:札幌駅交流拠点北5西1・西2地区市街地再開発準備組合)
再開発で誕生する施設のイメージ(資料:札幌駅交流拠点北5西1・西2地区市街地再開発準備組合)
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 現在、札幌駅のシンボルといえば、03年に開業した「JRタワー」(事業主体は札幌駅総合開発など)が挙げられる。地下4階・地上38階建てで、高さは173mとひときわ大きい。延べ面積は約27万6000m2ある。

 だが今回の再開発で計画している複合施設は、JRタワーよりさらに約80m高い。札幌駅のすぐ上に位置する低層部の商業エリアも巨大だ。

JRタワーをはるかにしのぐ大きさの施設になる(資料:札幌駅交流拠点北5西1・西2地区市街地再開発準備組合)
JRタワーをはるかにしのぐ大きさの施設になる(資料:札幌駅交流拠点北5西1・西2地区市街地再開発準備組合)
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 なお、札幌駅交流拠点北5西1・西2地区市街地再開発準備組合は、理事長を札幌市副市長、副理事長をJR北海道副社長、理事を札幌駅総合開発、ジェイ・アール北海道バス、JR北海道ホテルズの各社長がそれぞれ務めている。