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 青森県にまた1つ、著名な建築家が設計した文化施設が誕生した。同県十和田市で2022年9月20日、「十和田市地域交流センター」が開館した。公募により、施設の愛称は「とわふる」に決まった。

 真っ白な外観と、空や街が見える大きな開口部がある中庭が印象的な平屋の建物だ。設計は藤本壮介建築設計事務所(東京・江東)が手掛けた。

2022年9月20日に開館した文化施設「十和田市地域交流センター」(写真:十和田市)
2022年9月20日に開館した文化施設「十和田市地域交流センター」(写真:十和田市)
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22年9月19日のオープニングセレモニーの様子。十和田市長の他、藤本壮介氏(右端)も出席した(写真:十和田市)
22年9月19日のオープニングセレモニーの様子。十和田市長の他、藤本壮介氏(右端)も出席した(写真:十和田市)
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広い中庭からロビーを抜けてギャラリーなどに入る(写真:秋山 怜央、藤本壮介建築設計事務所)
広い中庭からロビーを抜けてギャラリーなどに入る(写真:秋山 怜央、藤本壮介建築設計事務所)
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開口部が空を切り取る(写真:秋山 怜央、藤本壮介建築設計事務所)
開口部が空を切り取る(写真:秋山 怜央、藤本壮介建築設計事務所)
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 この施設は、アートや文化活動を通じた地域交流の拠点となる場所だ。市が19年に実施した設計業務の公募型プロポーザルで最優秀者に選ばれた藤本壮介建築設計事務所は、「アートのまちのリビング」をキーワードに掲げ、評価を得た。市の未来に寄与する、アートと市民の地域交流を目指している。

 具体的には、創作ワークショップやアート展示、フリーマーケットなどを開催する。施設の屋内だけでなく、歩道に面する大きな中庭空間をイベントに活用する。施設内にある大・中・小3つのギャラリーやカフェ、多目的室などは、中庭に面したロビーを介してアクセスできる配置になっている。

中庭に沿って設けたギャラリーの内部(写真:十和田市)
中庭に沿って設けたギャラリーの内部(写真:十和田市)
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 十和田市役所商工観光課の職員は完成したとわふるを見て、「中庭から見上げる空が非常にきれいだ。中庭を囲む外壁の開口部が街の風景を切り取り、絵のようにも見える。中庭に面したギャラリーは開放的で天井も高く、広く感じられる」と感想を漏らす。

 中庭は、とわふる全体の面積の3分の1ほどを占める大きさだ。そして外壁と同じく、内壁も白い。中庭の中央部には噴水が仕込んである。

平面図(資料:十和田市、藤本壮介建築設計事務所)
平面図(資料:十和田市、藤本壮介建築設計事務所)
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 さらに完成した真っ白い建物の外壁に、壁画を制作する。公募で選ばれたアーティストの鈴木ヒラク氏が、前面道路側の外壁2面に壁画を描く。

公募した壁画制作の位置。歩道に面した外壁2面が対象だ。壁の高さは12.5mで、横幅は26~28mある(資料:十和田市)
公募した壁画制作の位置。歩道に面した外壁2面が対象だ。壁の高さは12.5mで、横幅は26~28mある(資料:十和田市)
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 敷地面積は2520.09m2、建築面積は1106.96m2、延べ面積は1058.37m2。構造は鉄筋コンクリート造、一部鉄骨造。階数は地上1階、高さは12.5m。発注者は十和田市で、設計者は藤本壮介建築設計事務所、施工者は田中建設・創建ホーム特定建設工事共同企業体だ。総工費は約10憶6600万円である。