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水庭にある318本の樹木が生えていた場所に立つヴィラ

 世界的に名が知られる2人の日本人建築家の共演を楽しめるだけでも、建築好きにはたまらないだろう。さらに今回のヴィラが立つ敷地の経緯を知れば、もっと楽しめるはずだ。

 報道陣に公開されたヴィラの土地にはもともと、林が広がっていた。そこの木を伐採してホテルをつくるという計画が先にあったのだが、何と石上氏はその樹木318本の太さや高さ、種類などを全て調べ上げたうえで、隣の敷地にバランスを考えて植え替えた。

318本の木々の特徴を生かして再配置した。図の右側の敷地内にスイートヴィラとガーデンレストランが立つ(資料:石上純也建築設計事務所)
318本の木々の特徴を生かして再配置した。図の右側の敷地内にスイートヴィラとガーデンレストランが立つ(資料:石上純也建築設計事務所)
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 さらに木と木の間には、160の池(ビオトープ)をつくった。池は隠れた配管でつながっており、土地のわずかな高低差を利用して水が自然に池を循環。最後にはまた、水が小川に戻るように設計されている。つまり水庭は、自然のような建造物なのだ(施工・造園は静岡グリーンサービス)。水庭の敷地面積は、1万6670m2ある。

 水庭は18年6月の完成から、1年以上が経過した。その間、石上氏は水庭が世界的に高く評価され、数々の賞を獲得している。

石上氏が設計したランドスケープ「水庭」(写真:日経アーキテクチュア)
石上氏が設計したランドスケープ「水庭」(写真:日経アーキテクチュア)
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 そんな水庭に植えられた樹木がもともとあった敷地に、今度は坂氏の設計でヴィラを立てるというわけだ。なお、全棟スイートのヴィラの宿泊料金は、ピークの夏場で1泊10万円ほどになるという。