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 2020年11月6日、角川文化振興財団が埼玉県所沢市で運営する「角川武蔵野ミュージアム」がグランドオープンを迎えた。同年8月のプレオープン時には立ち入れなかったフロアも準備が整い、ミュージアムの全貌が明らかになった。

 グランドオープンで体験できるようになった館内施設のうち、ここでは注目すべき地上4階と5階を、写真を中心に紹介する。

 最大の見せ場は何と言っても、4階にある「本棚劇場」である。高さが約8mある本棚に囲まれた空間だ。KADOKAWAの刊行物など、約5万冊の本が所狭しと並ぶ。

高さが約8mある本棚に囲まれた空間「本棚劇場」。約5万冊の本が並ぶ。角川武蔵野ミュージアムの目玉施設(写真:日経クロステック)
高さが約8mある本棚に囲まれた空間「本棚劇場」。約5万冊の本が並ぶ。角川武蔵野ミュージアムの目玉施設(写真:日経クロステック)
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 本棚劇場に行き着くまでの館内の道のりは、まるで迷路のようだ。初めて訪れたときは、どこに何があるのか分からないかもしれない。でもそれでいい。ラビリンスのようにしたいというのが、松岡正剛館長の狙いである。

 館内の紹介を始める前に、1つだけ説明しておきたいことがある。石の建築と呼ばれる、角川武蔵野ミュージアムの外観についてだ。デザイン監修した建築家の隈研吾氏はこの建物を、巨大な岩が地面から隆起してできたように見せている。出入り口とカフェを除けば窓はない。その独特な形を頭に入れつつ、中に入ると楽しみが増すはずだ。

角川武蔵野ミュージアムの建物は、隈研吾氏がデザイン監修した石の建築だ。水盤に岩肌が映り込む(写真:日経クロステック)
角川武蔵野ミュージアムの建物は、隈研吾氏がデザイン監修した石の建築だ。水盤に岩肌が映り込む(写真:日経クロステック)
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 それでは館内を散策してみよう。入り口は地上2階にある。エレベーターで本棚劇場がある4階に上がる。4階全体は「エディットタウン」と呼ばれている。

グランドオープンと同時に開設された、地上4階の「エディットタウン」の入り口付近(写真:日経クロステック)
グランドオープンと同時に開設された、地上4階の「エディットタウン」の入り口付近(写真:日経クロステック)
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 入り口からいきなり本棚の壁が見えてくる。松岡館長が監修した図書空間「ブックストリート」だ。ここで自由に本が読める。

エディットタウンの通路は、松岡正剛館長が監修した図書空間「ブックストリート」になっている。約2万5000冊の本が並び、この中で自由に読める(写真:日経クロステック)
エディットタウンの通路は、松岡正剛館長が監修した図書空間「ブックストリート」になっている。約2万5000冊の本が並び、この中で自由に読める(写真:日経クロステック)
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 ブックストリートは左にカーブを描く平面構成で、入り口からは先が見えない。頭上には様々なものがぶら下がっていて、あやしさを演出している。左に曲がると、次のゾーンが見えてくる。

 ストリートの右手に、作家の荒俣宏氏が監修した「荒俣ワンダー秘宝館」、左手に「エディット アンド アートギャラリー」が現れる。秘宝館はその名の通り、珍品が並ぶカオス空間だ。何があるかは、自分の目で確かめてほしい。

ブックストリートを進むと、右手に作家の荒俣宏氏が監修した「荒俣ワンダー秘宝館」が現れる。珍品が並ぶカオス空間で、中には「UFOのかけら」などもある。写真は魚や鳥などの透明な標本(写真:日経クロステック)
ブックストリートを進むと、右手に作家の荒俣宏氏が監修した「荒俣ワンダー秘宝館」が現れる。珍品が並ぶカオス空間で、中には「UFOのかけら」などもある。写真は魚や鳥などの透明な標本(写真:日経クロステック)
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 エディット アンド アートギャラリーは、いわゆる美術館に相当するスペースだ。オープニング作品は、アーティストユニットである米谷健+ジュリアによる大規模な個展だ。

左手には「エディット アンド アートギャラリー」がある。写真はウランガラスで作った、米谷健+ジュリアによる作品の1つ(写真:日経クロステック)
左手には「エディット アンド アートギャラリー」がある。写真はウランガラスで作った、米谷健+ジュリアによる作品の1つ(写真:日経クロステック)
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