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一世を風靡したIT機器を懐かしむ「平成の名機」。今回は小型PCとして注目を集めた「HP200LX」。

 HP200LXは、米ヒューレット・パッカード(当時)が1994年に発売した手のひらサイズのIBM-XT互換機である。1993年に発売されたHP100LXの後継機種にあたる。いずれもかなり小さなサイズながらMS-DOSを搭載しており、小型PCとしても使えるポテンシャルが注目を集めた。HP100LXとHP200LXは本体の色や型番が違うだけで、その他のスペックはほとんど変わらない。

 HP200LXは、その完成度の高さから、モバイルデバイスの歴史を語るうえで欠かせない存在となった。この機種が発売された1994年といえば、ちょうど四半世紀前。PCはMS-DOSとWindows 3.1の時代だった。新語・流行語大賞の年間大賞は「すったもんだがありました」「イチロー(効果)」「同情するならカネをくれ」の3語だった。関西国際空港が開港したのもこの年だ。

 筆者もHP100LXとHP200LXを購入して持ち歩いた。当時を振り返ってみよう。

上がHP100LX、下がHP200LX
上がHP100LX、下がHP200LX
(撮影:井上 真花、以下同じ)
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HP200LXを開いたところ。小型ながらフルキーボードを備えていた
HP200LXを開いたところ。小型ながらフルキーボードを備えていた
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 HP200LXのCPUは80C186(7.91MHz)。OSはMS-DOS 5.0(英語版)である。表計算ソフト「Lotus 1-2-3」や金銭管理ソフト「Pocket Quicken」(HP200LXのみ)などのアプリがプリインストールされていた。赤外線ポートやシリアルポートを備えるほか、PCカードの規格であるPCMCIAにも対応。キーボードやマウス、PCカードなどの周辺機器を使えた。

本体左側にPCMCIA規格に対応したカードスロットを備えていた。ここに通信カードを挿せば、ネットにアクセスすることも可能だった
本体左側にPCMCIA規格に対応したカードスロットを備えていた。ここに通信カードを挿せば、ネットにアクセスすることも可能だった
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本体右に赤外線ポートとシリアルポートを備える。キーボードやマウスを接続することもできた
本体右に赤外線ポートとシリアルポートを備える。キーボードやマウスを接続することもできた
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 本体サイズは160×86.4×25.5ミリで、重さは電池込みで312グラムと小型・軽量だ。なおディスプレーはCGA互換で、640×200ドットの表示が可能。日本語で10~25行程度の文字を表示できた。

ポケットに入れて持ち運べるサイズ。本体が丈夫なので、あまり気を遣わず持ち運べた
ポケットに入れて持ち運べるサイズ。本体が丈夫なので、あまり気を遣わず持ち運べた
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