全1576文字
PR

著名なセキュリティーリサーチャーのpiyokango氏が注目のシステムトラブルをピックアップ。今週の注目ネタは……。

 今回は3件のトピックを取り上げる。立命館大学のオンライン授業のシステムトラブルと電子契約書サービスからの情報流出、帯広市公式Twitterへの不正な投稿である。

立命館大が講義をオンライン形式に切り替え(4月6日)

 立命館大学の教育支援システム「manaba+R」が、春の講義が始まる2020年4月6日にアクセスしにくくなる状態になった。同大学の学部や大学公認の立命館大学新聞などがWebサイトやSNSなどを通じて学生に告知した。

教育支援システム「manaba+R」のトラブルに関するお知らせ
教育支援システム「manaba+R」のトラブルに関するお知らせ
(出所:立命館大学)

 同大学は新型コロナウイルス対策で、今春の講義をオンライン形式に切り替える予定だった。同大学法学研究科のWebサイトでは、原因はアクセス集中によるものとし、しばらくたってから再度アクセスするよう呼びかけた。

 予想外のアクセス集中を招いたのは、ある人気講義の追加募集だった可能性がある。立命館大学新聞によれば、同日午後12時30分から午後5時の間に、ある講義の追加募集が先着順で行われたという。

 この講義は人気があるため、当初は受講できる学生を抽選で選んだ。だが定員に余裕ができたため追加募集が行われたようだ。当初とは異なり今回は先着順で受講できることになったので、抽選に漏れた学生が我先にアクセスしたために障害につながったと考えられる。

 このため同大学では追加募集の応募期間を7日に変更し、選考方法を先着順から抽選に変更したとしている。同大学の教員や大阪いばらきキャンパス事務局長などはSNS上で、システムの負荷を軽減する対応をしてサービスを再開したと説明した。

 同サービスを提供する朝日ネットはこの障害について、「立命館大学で障害が発生したことを把握していない。現段階でコメントすることはない」と回答した。

http://www.ritsumei.ac.jp/gsla/info/detail/?id=43