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著名なセキュリティーリサーチャーのpiyokango氏が注目のシステムトラブルをピックアップ。今週の注目ネタは…。

 2019年4月後半の注目ニュースは3件。最初は、神奈川大学のランサムウエア感染事故を取り上げる。

メール管理システムがウイルス感染で停止、情報漏洩はなし(4月16日)

 神奈川大学は、学生や教職員、卒業生に提供するメールサービスで利用する管理システムが4月9日にランサムウエアに感染したと発表した。ランサムウエアの種類や感染原因、被害範囲などは不明。

メール管理システムのランサムウエア感染に関する発表資料
メール管理システムのランサムウエア感染に関する発表資料
(出所:神奈川大学)

 同大学では、米マイクロソフト(Microsoft)のOffice 365と、独自に運用するメール管理システム「JINDAIメールサービス(JMS)」を組み合わせて、メールサービスを提供している。ランサムウエアに感染したJMSには、学生や教職員などのメールアドレスやパスワードも保管されていたが、これらの情報の流出は確認されていないとしている。

 感染から2週間以上経過した4月25日時点でも、復旧していない。同大学では4月16日以降、メールサービスをOffice 365のみの運用に切り替えた。JMSで提供していたパスワードの変更や連絡用メールアドレスの設定は利用できなくなっているとしている。

https://www.kanagawa-u.ac.jp/att/18409_00.pdf