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著名なセキュリティーリサーチャーのpiyokango氏が注目のシステムトラブルをピックアップ。今週の注目ネタは……。

 今回はシステムトラブルに関するトピックを3つを取り上げる。病院で発生した電子カルテシステムのランサムウエア被害、富士通ゼネラルの不正アクセス被害、東京化成工業の個人情報流出の可能性である。

紙カルテに切り替えて診療を継続

 静岡県沼津市にある田沢医院は2022年11月1日、ランサムウエアによるサイバー攻撃を受けて診療記録や予約情報を暗号化され、電子カルテシステムが利用できなくなったと公表した。

ランサムウエア被害を公表した田沢病院
ランサムウエア被害を公表した田沢病院

 ランサムウエア攻撃を受けたのは2022年10月27日。攻撃の手口やランサムウエアの種類などは発表資料の中で触れていない。公表時点で個人情報の流出は確認されていないとしている。

 同病院では、電子カルテシステムが使用できないため、紙カルテに切り替えて診療を継続している。ただ、予約をとっても診療の順番が前後する場合があるという。

 2022年10月はランサムウエアの被害が続いた。10月31日には大阪急性期・総合医療センターと、同センターに入院患者の食事を納入する社会医療法人生長会がランサムウエアの被害を公表している。

(田沢医院の発表資料)