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 CASE時代においては、エンジンや駆動・伝達系の部品に代表されるメカトロニクス・熱マネジメント部品や成形加工部品の一部の消失が見込まれ、既存製品を核とした企画力の向上、開発の効率化、システム化やソリューションへの展開だけでは成長に限界が来るサプライヤーが現れる。次世代への備えとして、どのような取り組みを強化すべきか。その一つに新規事業がある。第7回の本稿では、サプライヤーのタイプ(メガサプライヤー、中堅サプライヤー)別に新規事業の位置付けを整理した上で、新規事業創出の考え方や方法論を紹介する。さらに、新規事業創出に向けた課題と施策を提示する。

サプライヤー別の新規事業の位置付け

 新規事業の創出はどのような企業にとっても重要課題だが、その背景や目的、新規事業の位置付けは企業の状況によって異なる。CASE時代のサプライヤーにおいても第6回で論じた通り、単体の製品供給から物理的・機能的にレイヤーアップしてハードウエアのみならずソフトウエアも取り込み、複雑度を高めたシステム化が求められるドイツのボッシュ(Bosch)やコンチネンタル(Continental)、デンソーなどのグローバルメガサプライヤーと、特定の部品(複数部品の場合もある)に強みを持つ中堅サプライヤーにおける新規事業の位置付けは大きく異なる。

 前者のグローバルメガサプライヤーは、一部の完成車メーカー(OEM)を大きく上回る研究開発費用を投じ、EV(電気自動車)化に伴い自動車事業に注力しているパナソニックなどの電機メーカーや、GAFA(Google、Apple、Facebook、Amazon)などのIT企業も交えた異次元の競争環境の中で、M&A(企業の合併・買収)などを活用しながらの新規事業創出が求められるようになってきている。例えば2017年の研究開発費はBoschが約9500億円、Continentalとデンソーがそれぞれ約4000億円である。スズキは約1300億円、マツダは約1200億円、SUBARU(スバル)は約1000億円であり、3社の研究開発費の合計約3500億円を上回る(図1)。

図1 日系自動車OEMとメガサプライヤーの研究開発費用の比較
図1 日系自動車OEMとメガサプライヤーの研究開発費用の比較
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 一方、後者の中堅サプライヤーの一部は、第1回で紹介した通り、EV化の影響を受けてエンジン関連部品の約3割が消失するリスクにさらされている。ただし、研究開発費に限りがあるため、これまで培ったコア技術をうまく活用した新規事業創出が求められる。前者にとっての新規事業創出については次回に譲り、本稿では後者にとっての新規事業創出について論じる。