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生活者接点プレーヤーの参画

 本サミットでは小売業のユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングスの藤田元宏社長が「スーパーマーケットをつくり変える」と題して講演し、スーパーマーケットという場をもっと生活者にとって豊かな体験が出来る場にしていくという構想が共有された。多くのフードテック・イノベーターにとって、生活者との接点としてのスーパーマーケットに新しい製品・サービスを体験してもらえる場ができれば、非常に魅力的だ。外食産業やインフラなど、こういった場を持つ産業もこのコミュニティーには欠かせない存在となっている。

 こうして見てくると、2020年は日本のベンチャー企業のグローバル展開や、大手企業からも市場展開のストーリーが聞かれることを期待したい。筆者は日本の家電や食品メーカーの持つデザイン力や質の高い生産技術、消費者からの信頼性の高さに期待する海外ベンチャーの声を数多く聞いている。また、シンガポールでフードテックの起業家育成を専門にしているPlatform EのVirginia Cha教授からは、「日本のベンチャーには、ぜひ東南アジアにも目を向けてほしい、Platform Eは東南アジア市場進出の支援ができる」と、アジア市場に挑戦したい日本企業に対する熱いメッセージもあったことを特筆しておく。

ベンチャーによるピッチ&販売会
ベンチャーによるピッチ&販売会
(出所:SKS Japan)
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Rotimaticについて語るZimplisticのCEO Rishi Israni氏(右)とThe Spoon Managing EditorのChristopher Albrecht氏(左)
Rotimaticについて語るZimplisticのCEO Rishi Israni氏(右)とThe Spoon Managing EditorのChristopher Albrecht氏(左)
(出所:SKS Japan)
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