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高齢ユーザーの多さこそ日本ゲーム産業の武器

子供から大人までみんなで楽しめるミニゲーム
子供から大人までみんなで楽しめるミニゲーム
ちょっとした運動には最適なモードだ。
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 このような異色のゲームが登場してくるところが、日本のゲーム産業が持つ最大の強みだとわたしは考えています。

 インベーダーハウスと呼ばれた初期のゲームセンターが日本全国に普及したのが1978年のこと。日本は、ごく一部のゲームマニアだけでなく、多くの人がゲームを楽しむ土壌が世界でもっとも早く実現した国になりました。

 当時のインベーダーを楽しんだ大学生や若いサラリーマンたちは今、みんな60代になっています。70歳を超えている人もいるでしょう。ゲームに対する忌避感がなく、ごく自然にゲームに親しむ高齢者がたくさんいることが、日本という国のアドバンテージだと思うのです。

 世界的に見ると、ゲームユーザーのボリュームゾーンは若者に偏っています。このため腕を競い合うような競技性の高いゲームがはやり、世界的にeスポーツがはやっています。日本はその流れにやや乗り遅れており、それをもって「世界の潮流に取り残されている」という声もあるのですが、それは一面的な見方にすぎません。

 ボリュームゾーンのユーザー年齢が高い日本では、リングフィットアドベンチャーのような他国では作られないタイプのゲームが生まれるからです。公平なルール上で腕を競うのではなく、プレーヤーそれぞれの能力に応じた負荷がかかるようなゲームが、ごく自然に生まれる。これは欠点ではなく、むしろ日本のゲームが持つ最大の武器の1つではないでしょうか。

野安 ゆきお(のやす・ゆきお)
ゲームジャーナリスト
野安 ゆきお(のやす・ゆきお) 1968年生まれ。「ファミコン」全盛の時代からゲーム雑誌編集部に所属し、ゲームジャーナリストとして活動。1000本以上の家庭用ゲームを仕事としてプレーし、100冊以上のゲーム攻略本の制作に参加。その後、編集プロダクション勤務を経て、現在はフリーで活動中。ご連絡はTwitterアカウント @noyasuyukioへどうぞ。