「スーパーマリオメーカー2」(以下、マリオメーカー2)は任天堂が2019年6月28日に発売したNintendo Switch向けのソフトです。2015年9月10日に発売されたWii U版「スーパーマリオメーカー」を大幅にバージョンアップしました。もともとよくできたソフトではありましたが、今回の新版は大きく進化した大傑作でした。任天堂が送り出した「ゲーム界の最終兵器」と言ってよいレベルの傑作だとわたしは思っています。
スーパーマリオメーカーシリーズは任天堂が誇る世界最大のヒットゲーム「スーパーマリオブラザーズ」のコースを、プレーヤーが自由自在に設計できてしまう、というソフトです。地形を作り、スタート地点とゴールを設定し、その間にさまざまな仕掛けを置き、敵を配置するだけでOK。誰もがオリジナルのコースを作り、遊ぶことが可能になります。
マリオメーカー2は、もしも夫婦そろってゲームが好きだったり、あるいは親子でゲームに親しんでいたりするような人なら絶対に購入した方がいい1本です。パートナーや子どもたちのためのコースを作って遊んでもらうと、必ずこんな状況になります。
「やられたぁ!」
「ふふ。罠(わな)にひっかかったな」
「こんなのズルいよ」
「いやいやいや。修業が足りないんだよ(笑)」
リビングルームでこんな会話が弾み、一緒にゲームを遊ぶよりももっともっと濃いコミュニケーションが味わえること間違いありません。こんな濃密な体験をできるゲーム、そうそうあるもんじゃありません。
もしかすると、お子さんがパパやママを苦しめるためのコースを自分で作り、「これ、やってみてよ」と言ってくるかもしれませんね。なんと素晴らしいことでしょう! 自分の子どもが、自分のためだけに作ってくれたゲームを遊べるなんて、ゲーマーとして至福の瞬間じゃないてすか。自分の子どもをゲーム好きに育ててよかった! と心から思える瞬間です。
任天堂の社長を務めた故岩田聡氏が、大ヒットしたゲーム機「Wii」の開発にあたって「お母さんを敵にしない」を開発コンセプトの筆頭に掲げたという有名な話がありますが、マリオメーカー2は他のどんなゲームよりも家族間でのコミュニケーションを促進してくれるソフトに仕上がってます。これぞゲーム界の最終兵器だ! とわたしが興奮するのも少しは分かっていただけるかと思います。