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 一般に屋根の寿命は、下葺き材や野地板の劣化などにより、30年程度が1つの目安とされる。その期間を過ぎると、どんな状態になるのか。それを探るうえで貴重な屋外暴露実験の結果が発表された。

 建築研究所は、1977年から2015年まで38年間にわたって屋外で暴露した屋根の状態を調査した。金属屋根8体、アスファルトシングルの屋根2体、和瓦の屋根1体、セメント瓦の屋根1体の合計12体を検証。下葺き材、下地材を調査した。日本防水材料連合会の牧田均氏を中心とする7人の専門家が、その結果を論文にまとめた。

 試験体が設置された1977年当時と今では、屋根材や下葺き材の性能は異なる。試験結果を現在の施工環境にそのまま当てはめることはできない。それでも、劣化状況を見ると耐久性を向上させるヒントが見えてくる。

 ここでは、屋根の寿命を延ばすうえで重要な野地板の状態に着目した。金属屋根の野地板は、軒先付近での劣化が目立っていた〔図1〕。

〔図1〕野地板の腐朽箇所に違い
〔図1〕野地板の腐朽箇所に違い
(写真:牧田 均)
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