シャープの「AQUOS」シリーズは、Androidスマートフォン(スマホ)のメーカー別国内シェアで2年連続ナンバーワンだという。「BCNランキング」2019年11月13日の日次集計データでは「AQUOS sense3 SH-02M」が全スマホ中1位の売れ行きだった。
AQUOSの中でも、特に売れ線なのが「AQUOS sense」シリーズだ。今回はその最新モデルである「AQUOS sense 3」が、どのようなユーザーにとって「買い」なのか、詳しく見ていきたい。
AQUOS sense 3はNTTドコモとKDDI(au)、UQ mobileから発売済みで、2019年11月下旬にSIMロックフリーのモデルも発売された。実勢価格はSIMロックフリーのモデルで3万円台半ばだ。
今どきのスマホとしては広い額縁、あえて狭くしなかった
本体を見てまず、上下の額縁が盛大に残っているのが気になった。ぱっと見ただけでも、やや古めかしく感じてしまう。
シャープ通信事業本部パーソナル通信事業部商品企画部の清水寛幸課長は、「狭額縁にしたほうが新しいデザインに感じられると思うが、そこはコストとの兼ね合いもある」と説明する。
とはいえ、比較的近い価格帯でほとんど額縁がないスマホもある。例えば中国OPPO(オッポ)の「Reno A」は3万円台後半と少し高いが、狭額縁でパーツの構成やスペックも上だ。
こうした競合製品に対して清水課長は、「Reno Aは、コストパフォーマンスがすごいと感じる。ただ、AQUOS sense 3は、スペック面でのコストパフォーマンスよりも、使い勝手のコストパフォーマンスを目指した」と話す。つまり、機能性能だけではない部分にも気を配って、使い勝手の良いモデルを目指したのだ。
使い勝手の良さを感じる部分として、例えば本体の側面が挙げられる。小さな山形を描く形状にデザインされており、机の上で持ち上げる際に指が引っかかりやすくなっている。誤解を恐れずに言えば、シャープは狭額縁という昨今流行の機能について、コストを上げてまで実装するものではないと判断した。一方で、さほどコストのかからない工夫で持ちやすさを大事にしているわけだ。