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福井駅から北に約5kmの地点に架かる九頭竜川橋梁。先に完成した新幹線のPC箱桁の両側に、県道の桁を架設する。2019年12月撮影(写真:大村 拓也)
福井駅から北に約5kmの地点に架かる九頭竜川橋梁。先に完成した新幹線のPC箱桁の両側に、県道の桁を架設する。2019年12月撮影(写真:大村 拓也)
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 2024年春の開業を目指して工事が進む北陸新幹線の金沢-敦賀駅間。福井駅から北に約5kmのところに架かる九頭竜川橋梁は、下部工を道路と共用した鉄道・道路の一体橋です。在来線ではつくばエクスプレスの利根川橋梁などが下部工を道路と共用しているものの、新幹線では初の事例となります。下部工と鉄道の上部工は鉄道建設・運輸施設整備支援機構が、道路の上部工は福井県がそれぞれ事業主体となって整備を進めています。

 県は九頭竜川渡河部の渋滞対策などを目的に、北陸新幹線のルート付近に県道の整備を計画していました。県道は約4kmの区間にわたって新幹線と並走します。

 下部工を共用することになった理由は主に2つあります。1つは建設コストを削減できることです。

 幅14mの新幹線の橋脚と、幅23.5mの県道4車線分の橋脚を別々に造るよりも、幅35m程度の橋脚を造って共用した方が2億5000万円ほど安価になるといいます。一体化で仮設工事費が減らせるうえ、近接施工に伴う対策工事が不要になるからです。

 では、下部工を共用したもう1つの理由は何でしょうか。

  1. 近くに歴史的建造物があり、景観に配慮したため
  2. 複数の橋脚による河川環境への影響を抑えるため
  3. 計画していた道路線形で用地取得が困難だったため