三井不動産が開発し、清水建設が設計・施工した京都の高級ホテル「HOTEL THE MITSUI KYOTO(ホテル ザ ミツイ キョウト)」が2020年11月、二条城の東向かいで開業しました。敷地は建築家の吉村順三が設計した京都国際ホテルの跡地で、15年に三井不動産が土地を取得しました。
この敷地はかつて「油小路邸」と呼ばれた、三井総領家の邸宅があった場所です。戦後の財閥解体で三井家が手放さざるを得なくなった土地を、三井グループが取り戻した形になります。
三井不動産は三井家ゆかりの歴史ある場所に5つ星ホテルをつくることを目指しました。建物は地下1階・地上4階建てで、回遊式の庭園を中心とする配置になっています。
同社は建設に当たり、2つのテーマを掲げました。1つは、土地の来歴にちなんだ「継承と新生」です。もう1つは意匠のテーマで、四字熟語で表現しています。それは次の3つのうち、どれでしょうか。
- 庭屋一如(ていおくいちにょ、庭と建物が一体となり調和したさま)
- 明鏡止水(めいきょうしすい、澄み切って落ち着いている心のさま)
- 市中山居(しちゅうさんきょ、街中でありながら山の中にいるような暮らし心地)