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 部門や支店の垣根を越えた交流、刺激によって化学反応を起こし、生産性を上げる――。効率化を追求する新技術の開発・採用とは別のアプローチで生産性向上に取り組むのが、大成建設の生産技術推進部だ。現場を支援する技術開発部隊である建築総本部内に2017年4月、創設され、成果を上げつつある。

大成建設が施工を手掛ける東京都内の現場。2017年4月、同社建築総本部に創設した生産技術推進部がパイプ役となり、様々な取り組みを進めている。現場で働く職人の姿や現場の風景を収めたショートムービーを作成したり、現場内の詰め所にギャラリースペースを設けたりした。どれも現場で働く職人から好評だという(写真:大成建設)
大成建設が施工を手掛ける東京都内の現場。2017年4月、同社建築総本部に創設した生産技術推進部がパイプ役となり、様々な取り組みを進めている。現場で働く職人の姿や現場の風景を収めたショートムービーを作成したり、現場内の詰め所にギャラリースペースを設けたりした。どれも現場で働く職人から好評だという(写真:大成建設)
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 生産技術推進部には現在、7人が在籍。施工管理や技術、構造など、それぞれの経験を生かした得意分野で現場を下支えする。同部の立ち上げの先導役を担った建築総本部の池田宏俊副本部長は、「意匠・構造・設備はもとより、技術センターや各本部、支店、現場を横断し、時には社外を巻き込みながら、現場と一緒になって問題を解決するネットワーク型の組織。目指すのは、自らが行動して現場を変えていく、先進的でアクティブな改革だ」と説明する。

 この現場改革の中核を担う秘策の1つが、ホテルのコンシェルジュのように現場の日々の困り事に対応する専門職だ。生産性向上が声高に叫ばれる最中でも、現場に詰めている技術者にしてみれば、技術の情報収集までは手が回らない。数ある新技術の中から何が最適かを検討する時間も惜しいのが本音だ。

 コンシェルジュは、こうした現場の実情を踏まえ、本社と現場のつなぎ役となる。現場からの相談を受け、すぐに使える技術を紹介したり、活用できそうな新技術を見つけると現場に採用を持ちかけたりする。企画書をつくって現場の代わりに予算を確保することもある。技術者が情報収集や検討に費やす時間と労力を減らし、着実な生産性向上につなげている。